日本郷友連盟 平成24年度定時総会 式辞

 本日ここに内外多数の御来賓の御臨席を賜り、平成24年度一般社団法人日本郷友連盟の年次総会を挙行出来ますことは誠に慶びに堪えないところであります。
ご出席の皆様に対し心から厚く御礼申し上げる次第であります。

 さて、天皇陛下におかせられましては心臓手術のご回復も順調で,4月からはご公務にも復帰あそばされ現在はエリザベス女王即位60周年記念行事にご参加のため英国をご訪問中であります。
誠に悦ばしい限りでありますが今後はご無理をなされずお過ごしされますよう皇室皆々様共々のご繁栄、弥栄をご祈念申し上げたいと存じます。

 昨年は東日本大震災と云う我が国にとって国難とも云うべき大災害が発生いたしました。
被害を受けられた方々には心からお悔やみとお見舞いを申し上げます。
然しながら一年余りを経過した今日においてもなお未だ傷跡は深く復旧復興も遅々として進んでいないように見受けられるのは甚だ遺憾と云わざるを得ません。
そしてこの間の陸海空自衛隊の活動は誠に目覚ましいものがあり、国内外からその精強性について賞賛の声が上がりました。
その昼夜を分かたぬ献身的なご活躍に対し心から敬意と謝意を表しますとともに、今日只今も厳しい環境下にありながら日本の安全保障国防のために国内外において黙々と任務を遂行されて頂いております陸海空自衛隊の皆様のご活躍とご努力に対しまして衷心より感謝申し上げたいと存じます。

 さて日本郷友連盟は昭和31年防衛省所管の社団法人として認可されて以来本年で56年を迎えたのでありますが、この4月1日からは一般社団法人として新たなスタートを切ることになりました。
今後は新たな機構、新たな発想に基づいて気分を一新し、「内外の情勢を明らかにし、国防思想の普及を図り、英霊の顕彰及び殉職自衛隊員を慰霊するとともに光栄ある歴史及び伝統の継承に関する事業を行う」とした連盟の目的に向かって引き続き努力精進したいと考えております。
何卒皆様のご支援ご協力を切にお願い申し上げる次第であります。

 さて、我が国を巡る内外情勢は誠に厳しいものがあります。

 特に、20年間に18倍にも膨張し、我が国周辺において傍若無人とも云うべき態度を取り続けている中華人民共和国の軍事力の台頭、国際的非難を物ともせず貧困に喘ぐ自国民を顧みることなくミサイルや核開発に飽くなき執念を燃やしている北朝鮮の態度、未だ解決の糸口さえ見えない北方領土や竹島問題さらには北朝鮮による拉致問題など我が国の安全保障国防に関し憂慮すべき由々しき状態が続いているのであります。

 我が国としても動的防衛力など防衛に関し新しい施策が採られそれなりの努力もされておりますが、実態はこの十年間に予算は6%近くも削減されており人員も削減傾向にあるなど甚だ寒心に堪えないところであります。

 また、年々国際貢献の比重も増大しつつありますが、集団的自衛権の解釈の問題や、武器使用条件の緩和、恒久法の策定など解決すべき課題は枚挙に暇ありません。
国防には与党も野党もありません。
日米安全保障体制の進化も含め防衛力の強化について是非国政の場で真剣に検討され真に実効力のある防衛力が実現するよう切に望むものであります。

 一方国内にあっては、はかばかしい進展が見られない東日本大震災の復旧復興、方針の定まらない原発再稼働問題を始めとし、議あって決に至らず、政局や政党あって国益を考えない政治の混迷と停滞、長期低迷傾向から抜け出せない経済の動向など問題は山積しております。
今こそ政治的なリーダーシップを発揮して閉塞感を払拭し、この難局を打開して頂くよう期待したいと思います。

 野田内閣総理大臣はまた、総理就任時靖国神社には参拝しないと言明されましたが、これで総理6代6年にわたり靖国神社参拝は行われないまま今日に至っております。
誠に遺憾と云わざるを得ません。
祖国のために尊い命を捧げられた英霊に対し国家として或いは国民として敬虔の誠を捧げるのは世界共通の認識であります。
またこのことは我が国独自で解決すべき内政問題であり外国の干渉などを受ける謂れはありません。
連盟は引き続き総理の靖国参拝の実現を願い、天皇陛下御親拝の道筋をつけるべく活動を継続して参りたいと考えております。
私どもは今次大震災を通じ、思いやりや忍耐心、家族の大切さ、郷土意識あるいは絆と云う言葉などともすれば忘れがちであった我が国古来の文化伝統良俗風習などの大切さを改めて認識したのでありました。
しかしながら、戦後我が国には「国家」より「市民」、「公」より「私」、さらには「義務」より「権利」を主張する風潮が蔓延し、外国人地方参政権問題や夫婦別姓、あるいは誤った男女共同参画などの論議が依然後を絶たないのは極めて遺憾と言わざるを得ません。
そのためには教育の充実こそ最も重要であろうと思います。
教育基本法や各規則等は一応改正されたもののその実効は必ずしも十分とは言えません。
中でも特に歴史教育や道徳教育の充実こそ肝要であると考えます。               
そしてそれによって将来若い国民がこの美しい日本に誇りを持つよう望みたいものであります。

 本年はまた施政権返還60年、憲法施行65年と云う節目の年に当たります。
昨今憲法改正に関しまして国会内外においてより具体的な動きが生じ始めてきたのは連盟創設以来自主憲法の制定を標榜して参りました日本郷友連盟としては誠に喜ばしく歓迎すべきことであります。
今後はこの動きが加速的に進展し、実現されるよう期待したいと思います。

 以上式典に当たり所懐の一端を申し上げました。
我が愛すべき日本の未来は必ずしも明らかでなく不透明でありますが、日本民族は賢明な民族です。
叡智を結集して必ずやこの難局を克服するものと確信するものであります。
私ども日本郷友連盟は微力ではありますが会員一同連携を密にし一致団結、引き続き「誇りある日本の再生」のために精進努力したいと考えております。
重ねて皆様の一層のご支援とご協力をお願い申し上げ式辞といたします。
  
 平成24年5月17日
        一般社団法人 日本郷友連盟
           会長   寺島泰三

               


         
平成二十四年 年頭の辞

                         日本郷友連盟  会長 寺島 泰三
 

 新年明けましておめでとうございます。
 全国の日本郷友連盟会員の皆様におかれましてはご家族ともも輝かしい平成二十四年(皇紀二千六百七十二年)の初春を迎えられたことと思います。心からお慶びを申し上げます。

 先ずもって常日頃私ども日本国民に絶えざる慈しみを賜っております天皇皇后両陛下をはじめ皇室の皆々様の本年のご繁栄と弥栄を寿ぎ奉りたく存じます。

 昨年は我が国にとって内外ともに大変厳しい年でありましたが、会員皆様をはじめ多くの方々の形而上下にわたるご支援、ご活躍を頂き、連盟の活動を遂行することが出来ました。ここに改めて厚く感謝とお礼を申し上げる次第であります。

 さて、昨年三月十一日に発生した千年に一度とも云うべき東日本大震災は我が国にとって正に国難と云うべき戦後最悪の出来事でありました。
死者、行方不明者は二万人に及び、また多くの方々が被災され未だ厳しい避難生活を送っておられます。
 これら被災された多くの方々に対し心からお見舞いとお悔やみを申し上げます。
さらにこれに付随して発生した人災とも云うべき原発事故は全く未経験の災害であり、加えて風評被害を含む放射能被害の影響は今や日本全国に拡大しているといっても過言でなく、多くの人々が故郷を離れ不安で厳しい生活を送ることを余儀なくされております。
これらの災害に対し一日も早い復旧復興がなされるよう祈念申し上げるものであります。

 然しこの大災害を通じて世界からも賞賛された如く私どもは日本人・日本民族の強さ、逞しさ、思いやりの心、忍耐心、家族や地域の絆の重要さなどややもすれば忘れかけていた我が国古来から培ってきた文化伝統や風俗習慣の大切さを改めて認識実感することが出来ました。

 更に本災害間の陸海空自衛隊の活躍は正に目を見張るものがありました。
十万人を超える出動人員、統合任務部隊の編制、過酷な作業への挑戦など従来経験したことのない任務を見事に成し遂げ、天皇陛下からの御嘉賞をはじめ、国民からの称賛の声は大いなるものがありました。
自衛隊こそ国の最後の砦だという認識を国民みんなが抱いてくれたものと思います。

 しかし震災後約九ヶ月を経過しましたが、震災の傷跡の回復は遅々として進まず、また原発被害に関してはは未だ見通しさえ定かでないように感じられるのは遺憾でなりません。
与野党結束した迅速な政治的決断を望むものであります。
幸い本格的復興予算の裏付けとなる第三次補正予算も成立しましたので加速的に復興が進捗することを期待したいと思います。

 昨年はエジプトやシリアさらにはスペインやイタリアなど多くの国で政権の崩壊、政権交代が見られたのでありますが、本年も中国、韓国、ロシア及び台湾など我が国周辺においても指導者の交代が予想され、更に秋には米大統領選挙も控えており、国際政治情勢は極めて複雑かつ流動的で大きく変動することも予想されます。

 また経済的には米国経済の停滞、中国の台頭、ユーロ経済圏の混乱、アジアにおける広域経済圏の様々な動きなど我が国にとって今年は国際政治的にも経済的にも厳しい舵取りを迫られることでありましょう。

 昨年九月新たに誕生した民主党野田政権には国益を踏まえかつ国民目線に立った具体的な政策を強力に推進するよう望むものであります。

 一方我が国をめぐる国際軍事情勢はますます厳しさの度を加えつつあると申しても過言ではありません。
 特に中国の軍事力の増強近代化とこれに伴う海洋進出、ロシアの北方四島への陸海空軍の近代化装備の増強と活動の活発化さらには核ミサイルの近代化に狂奔している北朝鮮など我が国の安全保障防衛にとって看過できないものとなりつつあります。

 これに対し我が国は新しい防衛計画の大綱に基づき逐次防衛力の強化に努めているやに伺えるものの、我が国周辺各国の軍事力の増強、活動の活発化に追随し得ているのか甚だ疑問に思わざるを得ません。
現在のごとき状況が推移すれば彼我の軍事的格差はますます増大し、由々しき状態を招来しかねません。 
 大綱で謳っている動的防衛力が効果を発揮できるよう厳しい国家予算の中でも是非防衛予算の増強を願いたいものです。
 加えて従来からの多くの懸案事項即ち集団的自衛権の解釈の変更や国際貢献のための恒久法の制定、武器使用の範囲の拡大、武器輸出三原則の見直しさらには領域警備に関する法律の整備、内閣の安保機能の強化などなどが全く手つかずのまま推移していることは政治の怠慢と云わざるを得ず、与野党を問わず早急な検討決断を期待するものであります。

 野田総理は着任早々靖国神社には参拝しない旨表明されました。従前の言動から或いはと微かな期待もいたしましたが甚だ残念に思います。
これで自民党安倍首相以来民主党政権まで六代にわたって総理の靖国参拝は行われず今日に至っていることは誠に遺憾と云わざるを得ません。
 総理には一部の外国の謂れなき内政干渉にひるむことなく毅然として正々堂々靖国神社に参拝され、将来の天皇陛下御親拝の道を開かれるよう切望するものであり、そのための運動を継続推進するとともに、新たな靖国神社に代わる代替追悼施設の建設には反対の態度を引き続き堅持して参りたいと考えております。

 連盟は創設以来我が国再生のためには自主憲法の制定こそ重要との態度を取って参りましたが、昨年国会において憲法調査会の動きなどが見られたのはささやかな喜びでありました。
願わくばこれらの動きが国民的な大きなうねりとなることを期待するものであります。
更には国の将来を左右する教育問題、外国人参政権、夫婦別姓、あるいは誤った男女共同参画制度などにも大いなる関心を払って参りたいと思っております。

 さて、本年連盟は一般社団法人へと移行すべく手続きを進めており、五月の通常総会で皆様に報告すべく推進中であります。
 しかしながら一般社団法人に移行しても連盟の活動自体、即ち「国防思想の普及、英霊の顕彰、歴史伝統の継承を活動の柱とし、広く国民運動を展開する」は従来と全く変わりなく遂行し得るものと考えております。

 本年も内外ともに厳しい年になることが予想されますが、我々の活動が日本の明るい未来にいささかでも寄与しうるよう、会員皆様の本年一層のご精進ご活躍を期待申し上げるとともに、会員各位のご多幸ご健勝を祈念し新年の御挨拶といたします。




        東日本大震災被災者等の義援金を送りました


 郷友連盟は、東日本大震災で特に甚大な被害を受けられた岩手、宮城福島各県郷友会に対するお見舞金と災害派遣中の自衛隊に対する慰問品の送付を行い、支援と激励を行ってまいりました。

 しかし、被害の状況が極めて大規模である実態が明らかになり、連盟として、被災地の救援復旧活動に少しでも貢献することを目的に義援金の募金を行いました。

 義援金を取りまとめたところ、総額は約120万円となり、岩手、宮城、福島各県郷友会に、各40万円を送金し、各県郷友会は、被災地の救援復旧活動の支援、被災郷友会会員のお見舞い等にこの義援金を使用しました。

            

                  



    
災害派遣中の自衛隊部隊に慰問品を贈呈しました

               

災害派遣中の陸海空の各部隊に対して慰問品を贈呈しました。

 ◎ 陸上自衛隊
    5月6日、女川で災害派遣中の第14旅団の隊員に対して慰問品を贈呈。
 ◎ 海上自衛隊
    4月27日、横須賀地方総監を介して災害派遣中の部隊に慰問品を送付。
 ◎ 航空自衛隊
    4月27日、松島基地の部隊に対して慰問品を送付。

          
        宮城県郷友会会長の瀬戸昭氏が井上第14旅団長に慰問品を届けました。

                           

被災した各県郷友会へお見舞い
  3月25日に、岩手県、宮城県、福島県の各県郷友会長に対して、お見舞いの電話を
 するとともに、お見舞金を送付しました。

義援金の募金
  郷友連盟会長から、名誉会長、理事・運営委員等の役員、各県郷友会長に対して、
 義援金の募金を依頼しました。 (締め切りは6月30日)

                                  社団法人  日本郷友連盟  


         
謹んでお見舞い申し上げます

               

 このたびの東北地方太平洋沖地震により、被害にあわれた
多くの皆様に謹んでお悔やみ、お見舞いを申し上げます。
 また、身命をかけて救援活動にあたられている自衛隊、消防隊はじめ多くの方々に感謝を申し上げます。
 一日も早い復興を心からお祈り申し上げます。

                           社団法人  日本郷友連盟   




         
平成二十三年 年頭の辞

                         日本郷友連盟  会長 寺島 泰三
 

 
新年明けましてお目出とうございます。
 会員の皆様におかれましては、ご家族ともども輝かしい平成二十三年、皇紀二千六百七十一年の新春をお迎えされたことと拝察お慶びを申し上げます。

 先ずもって昨年十二月二十三日、目出たく喜寿をお迎えあそばされました天皇陛下をはじめ皇室の皆々様の本年ますますの弥栄ご繁栄を皆様とともに寿ぎ奉りたく存じます。
 また、本日只今においても遠く祖国を離れ過酷な条件下にも拘らず、ゴラン高原、ソマリア沖、ネパールさらにはハイチ、東ティモール、スーダンなどで日本のために黙々として活動されている自衛官の皆様、そして国内にあっても我が国の安全と平和のために日夜ご精進を重ねられている陸海空自衛隊の皆様のご苦労に対し深甚なる敬意と謝意を表する次第であります。

 日本郷友連盟はこの一年間「誇りある日本の再生」を旗印に地道に国民運動を展開してまいりました。
 成果は必ずしも大とは申せませんが、我が国の健全な未来のために着実な一歩を印すことが出来たものと自負しております。
 この一年間、全国各地において積極的なご支援ご協力を賜りました会員はじめ多くの方々に心からのお礼を申し上げる次第であります。

 さて昨平成二十二年は「混迷」の年であったと申せましょう。
その結果、国民のいらだちは募り、ストレスが増大したまま新たな年を迎えたのは甚だ残念なことでありました。
 政治的には多くの国民の期待を担って実現した政権交代でありましたが、政権与党の民主党の政策遂行は国民の期待願望とは程遠く、また参議院選挙の結果、与野党逆転となって政治的混迷の度はますます増大しております。

 また、経済的にも一向に回復の兆しさえ見えてこない景気動向、失業率の増大、諸外国なかんずく隣国中国の影響などがさらに混迷の度を加速させているのであります。

 一方我が国の社会現象においては、家族制度の崩壊と思われるような親殺し、子殺しや夫婦間の殺人などの頻発、あるいは一向に改善されない教育現場の荒廃、他人に優しく弱者を労わるといった我が国古来の伝統良俗ともいうべき風習は影をひそめ、社会全体が殺伐としているように感じられるのは甚だ遺憾と言わざるを得ません。

 しかしながら、昨年私ども日本国民にとっての最大関心事となったのは、尖閣列島における中国漁船の領海侵犯事案、およびメドベージェフ・ロシア大統領のわが北方領土への訪問、ならびにこれらに対する我が国の対応等を通じて覚醒させられた我が国の外交安全保障問題であったといえましょう。
 これら領海や領土、あるいは国益や国のあり方などについて、私どもは改めて認識を深くさせられ、我が国の防衛安全保障に対する対応の不十分さに愕然とさせられたのでありました。
 加えて昨年末に生起した北朝鮮軍の韓国延坪島に対する砲撃は、民間人を巻き込んだ悲惨な結果を生じたのでありますが、私どもは我が国周辺、なかんずく東アジアの軍事的摩擦の実態に否応なしに直面させられたのでありました。

 本年も我が国周辺においては引き続き厳しいものが予想されます。
 特に際限のない中国の軍事力の増強と我が国周辺海域における活動の活発化はますます激しくなることでありましょうし、我が国に直接影響を及ぼす北朝鮮の核ミサイルの開発もより積極化するであろうことは論を俟たないところであります。 
 我が国もようやく昨年末防衛計画の大綱を改定し、これに基づき新たな中期防衛力整備五ヵ年計画が策定されたのは喜ばしいことでありましたが、これに満足することなく装備の充実近代化に向けてのさらなる一層の努力推進がなされるよう期待したいと思います。
 また、真に実効性ある防衛力の運用にあたって解決すべき問題もなお山積しております。
不備が明らかになった領域警備に関する法律の制定は喫緊の課題でありますし、内閣の安保機能の強化や防衛省改革をはじめ従来からの懸案である集団的自衛権の解釈の問題、恒久法の制定、武器使用の範囲の拡大なども我が国が国際社会の中で生存していくためには早期に解決しなければなりません。
 これらの問題は与野党を問わず一丸となって、真に国益を考え早急に対処して頂きたいと切望するものであります。
 加えて将来的には自主憲法を制定し、国軍を創設するのが望ましい形であるという確信のもとに、連盟は引き続き活動を推進して参りたいと願っております。

 さて自民党安部総理から現在の民主党菅総理まで五代にわたって靖国神社への参拝がなされなかったことは、理由の如何に拘わらず私どもは深い失望と遺憾の意を感じざるを得ません。  
 およそ国のため尊い命を捧げられた殉国の方々に対し敬虔の誠を捧げるのは国民としての当然の責務であり、世界各国共通の認識でもあります。
 願わくば一部の外国の謂れなき内政干渉とも云うべき態度に毅然として立ち向かい、首相が正々堂々靖国神社に参拝される日が一日でも早く訪れるようよう切望致しますとともに、新たな靖国神社に代わる国立追悼施設の建設には徹底的に反対する態度を貫いて参りたいと考えております。

 また、昨今は我が国の根幹に係るとも云うべき外国人地方参政権問題や、家族制度の崩壊に繋がりかねない夫婦別姓問題、あるいは公序良俗を否定するがごとき誤れる男女共同参画問題や人権擁護法問題など、我が国の将来に由々しき影響を及ぼしかねない事柄が多く取り沙汰されていることに深刻な懸念を有するものであります。
 国民の正しい自覚と認識によって懸念が払拭されることを期待するものであります。

 本年はまた中学校歴史教科書改訂のけじめの年にあたります。
 歴史教科書に対する国民の関心の高まりによって各社の教科書にもやや改善傾向が見られてきているのは好ましいことではありますが、私どもの望むところにはなお程遠いものがあり、さらに一層関心を高くして対応したいと考えています。
各地域地域でのご努力を期待して止みません。

 今年も内外ともに多難な年となることがが予期されますが、連盟は創設以来の活動方針、実践信条に沿う活動を継続し、一党一派に偏することなく己の信ずるところに従い、愛すべき日本の未来のために希望を持って精一杯努力精進したいと考えています。

 皆様のさらなるご支援ご協力を切にお願い申し上げ、会員各位のご多幸ご健勝を祈念し、新年の御挨拶と致します。


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          日本郷友連盟 第55回通常総会 式辞

 本日ここに楠田防衛大臣政務官をはじめ内外多数のご来賓のご臨席を賜わり、全国各地より多くの会員のご参集を得て平成二十二年度社団法人日本郷友連盟総会を挙行出来ますことは誠に喜ばしく心から厚くお礼申し上げます。
 会員各位におかれましては厳しい現下の情勢の中にも拘わりませず「誇りある日本の再生」をモットーに国防思想の普及、英霊及び殉職自衛隊員の顕彰、美しき我が国の歴史伝統の継承についての国民運動を各地において積極的に継続推進して頂いており、其のご努力ご精進に対し会長として深甚なる敬意と謝意を申し上げる次第であります。
 また常日頃より我が連盟の活動に対し有形無形のご支援ご協力を頂いております防衛省、関係諸団体、関係企業等の皆様に対し衷心より深く感謝申し上げたいと存じます。

 さて、我が国を巡る内外の諸情勢は誠に憂慮すべき状況にあると申しても過言ではありません。
 なかんずく、最近における我が国周辺における中国艦艇の跋扈跳梁振りは我が国の主権を脅かす由々しき事態であり、また北朝鮮の魚雷攻撃によると思われる韓国哨戒艇の沈没事案は我が国の安全保障国防にとりましても看過しえない重大な事件であり、東アジアの情勢は従来以上にますます厳しさを増していると考えられます。
 更に世界各地における各種紛争や大災害の生起は依然として止まることなく頻発をしております。

 このような厳しい情勢下にあって現在、政府においては新たな防衛計画の大綱及び中期防衛力整備計画等を鋭意検討策定中と伺っておりますが、経済的合理性の観点のみならず真に我が国の国益を考えた他国に対して実効力のある国防施策を構築されるよう切に希望するものであります。

 昨年、多くの国民の期待を受けて新たに民主党連立政権が誕生いたしました。
しかしこの八ケ月余の政治の姿を見るとき、政治とカネ、マニユフェストの実行の状況や経済対策、沖縄問題に係わる諸々の言動などなど国民の期待とは大きく乖離しているように感じられるのは甚だ遺憾であります。

 連盟はまた創設当初より自主憲法の制定を標榜し活動を継続して参りました。
過日漸く憲法改正のための国民投票法が成立したことは一歩前進として評価するものでありますが、それを推進するための施策は全く進捗が見られないのは残念であります。
速やかに憲法審査会が設置され活発な憲法改正論議が深まるよう望むものであります。
 いずれにせよ政治が国民の信頼を回復し、国民が安心して生活できるよう与野党を問わずあらゆる分野における政治のリーダーシップが発揮されるよう期待したいと思います。

 鳩山首相は就任に際して首相在任間靖国神社には参拝しないし各閣僚にも参拝させないと述べられましたが、首相の靖国神社公式参拝を実現し、天皇陛下の御親拝に繋げるよう活動を継続して参りました連盟に取りましては甚だ残念と云わざるを得ません。
 お国のために尊い命を捧げられた英霊に対し敬虔の誠を捧げますことは至極当然のことであり国家としてまた国民としての責務であります。
 願わくば総理の前言撤回を願い、新たな追悼施設建設反対の立場をも明確にして引き続き活動を粘り強く推進して参りたいと考えております。

 この数年間教育改革や歴史認識など我が国の歴史伝統の継承などについてやや改善の兆しが見られつつあったのは喜ばしいことでありました。
 しかし政権交代後昨今のこれらに関する状況は芳しいものとは云えずむしろ停滞気味に見受けられるのは残念であります。
 加えて外国人地方参政権問題や選択的夫婦別姓の動向或いは人権擁護法制定の動きなどは我が国存立の基本を揺るがす重大問題であり大いなる危惧の念を持たざるを得ません。

 連盟は創設以来美しい豊かな日本であれかし、世界に誇り得る民族であれかしと国民運動を展開して参りましたが、現在のごとき憂慮すべき状況のもと、連盟の活動が我が国の未来にとって重要な一石であるとの認識に立ち、今一度初心に立ち返り、一党一派に偏することなく純粋に地道に己が信ずるところに従い活動を遂行して参りたいと思うものであります。
会員各位の更なるご努力ご活躍を願って止みません。

 本年連盟としての大きな課題は公益法人移行への対応であります。
諸般の情勢は必ずしも明らかでなく見透しは困難でありますが、移行の成否が連盟存立を左右するものと認識し、国防や英霊こそ公益に合致するとの信念のもと、移行実現に向けて鋭意努力を重ねて参りたいと思っております。

 終わりに重ねてご臨席頂きました皆様を始め関係の皆々様が引き続き本年も連盟に対して一層の暖かいご支援ご協力を賜わらんことをお願い申し上げ式辞と致します。

                             平成二十二年五月二十六日
                                社団法人日本郷友連盟
                                     会長 寺島泰三




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      日本の未来を考えよう
                 正しい歴史認識と教育の充実を

                     日本郷友連盟会長      寺島 泰三


 世界八十二カ国から約二千六百人の選手等が参加した第二十一回冬季五輪バンクーバー大会は十七日間の激闘の結果、三月一日に無事閉幕しました。この間国の名誉と威信をかけて戦った日本選手の活躍に私共国民は挙って一喜一憂したのでありました。敢闘の結果は銀二個、銅三個の成績であり、カナダの空に五度日章旗が翩翻と翻りましたが、残念ながら金メダルには手が届かず、国歌君が代を聞くことが叶わなかったのは淋しい思いが致しました。次の機会には是非聞けるよう期待したいものです。
 しかし一方においてオリンピックに出たいがためだけに国籍を変えた選手がいたり、国の代表という立場を弁えずに身だしなみで話題を呼んだ選手がいたりして、国とは何だろうかということを改めて感じさせられたオリンピックでもありました。

 さて、国内にあっては昨年の衆議院選挙の結果、民主党に政権が変わり国民に期待を抱かせましたが、子供手当や高校の授業料無償化など国民に聞こえの良い当面の施策については種々あるものの、我が国のあるべき姿あるいは日本をどのような国家にするのかといった未来像は全くと言って良いほど見えて来ないのは甚だ遺憾と言わざるを得ず、期待を裏切る結果となっているのは残念に思われます。
 それどころか外国人に地方参政権を付与する法案や夫婦別姓を容認する法律など我が国の根幹に係わる重要なことが論議を尽くされないまま進捗しているのは嘆かわしい限りです。
 また、天皇陛下の中国要人引見に関し、民主党幹事長の発した言動は皇室や天皇に対する尊敬の念が毛頭感じられない不遜極まりないものであり、日本国民として断じて見逃すことの出来ないものであります。
 さらには昨今の総理大臣や与党幹事長などの「政治とカネ」を巡る見苦しいほどの空虚な弁明に代表される政治の貧困、一向に改善の兆しの見えない経済環境の低落傾向あるいは親殺し子殺しや各階層におけるいじめ、教育現場の荒廃と学力の低下などなどの社会現象に見られる現在の我が国の状況は誠に憂慮すべき状況にあるといっても過言ではありません。
 私達は何故このような状況に陥ってしまったのだろうかを深刻に反省分析し、如何にすれば改善できるだろうか、どうすれば誇りある日本に出来るかを今こそ真剣に考えなければならない場面に直面しているのではないでしょうか。

 京都大学名誉教授の故会田雄次先生がかつて昭和三十年代に学生に「君達は三つの大事な教育がなされていない。それは宗教心、道徳、歴史だ。君達が大人になる時代が心配である」と話されたそうです。
 正に至言であり、半世紀が過ぎた今日、其の心配が現実のものとなりつつあるように感じられます。そのためにも我が国の伝統文化を正しく受け継ぎ、二千六百有余年の間連綿と継承されてきた天皇を中心とする我が国の歴史をしっかりと認識するとともに、東京裁判史観によって歪められてきた誤れる歴史観を是正し、それを後世に正確に伝えることこそが肝要でありましょう。

 またさらに重要なこととして教育の改革改善が望まれます。先に改正された教育基本法に基づき、道徳を重んじ、国のため、公のために有為な若者が育つよう学校教育のみならず家庭教育や社会教育の充実が必要でありましょう。またこの際、戦後占領軍によって廃止された教育勅語の精神の復活を切に望みたいと思っています。

 石川県郷友会会員の皆様のさらなるご活躍ご精進を大いに期待して止みません。
                    (「郷友石川」平成二十二年三月二十五日号より)


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平成二十二年 年頭の辞
                           日本郷友連盟  会長 寺島 泰三


 新年明けましておめでとう御座います。
 皆様におかれましてはご家族ともども平成二十二年皇紀二千六百七十年の輝かしい初春を迎えられたことと拝察慶賀申し上げます。

 先ず以って本年古希をお迎えあそばされる天皇陛下をはじめ皇室の皆様のご繁栄と弥栄を寿ぎ奉りたいと存じます。
 また、遠くインド洋やソマリア沖、ゴラン高原、ネパールなど遠く祖国を離れ、暮れも正月もなくお国のため劣悪な条件下で健闘しておられる陸海空自衛官の皆様のご努力ご精進に対し深甚なる敬意と謝意を表しますとともに、国内にあって日夜苛酷な任務に黙々と従事しておられる自衛隊の皆様に対し心からお礼申し上げる次第であります。

 昨年は「変革」の年でありました。即ち国外においては米国大統領選挙において「チェンジ」を訴えたオバマ氏が当選して米国初の黒人大統領が出現したのがその代表例でありますし、一方、我が国内においては「政権交代」を訴え続けた民主党が衆議院選挙で圧勝し、鳩山政権の実現を見たのが典型例でありました。爾来僅か数ヶ月でありますが、日本国内にあってはマニフェストに代表されるように特に政治的には確実に変化が生じているように感じられます。
 変化には進歩が必要ですが、反面当然ながらある程度の痛みも伴います。そして変化すべきでなく未来に亘って継続しなければならないものも多々存在します。
 平成二十二年の初頭にあたり我が国が政治経済はもとより国策万般に亘り進歩充実するよう期待するものであります。

 さて、我が国をめぐる国際情勢なかんずく軍事情勢についてはますます厳しいものがあります。
 特に二十年以上に亘って軍事費が二桁の伸びを示している中国の軍事力の台頭及び我が国周辺における傍若無人とも言うべき活動は看過しえないものがあり憂慮すべき状況にあります。
 また、国連による非難にも拘わらず依然として核ミサイルの開発に余念のない北朝鮮の態度は、東アジアの軍事的緊張をますます高めており、我が国に対する脅威として顕在化しております。
 他方、アフガンやイラン・イラク更にはアフリカなど宗教や民族間の紛争は絶えることなく、テロの頻発、難民の多発など多くの国際問題が生じており、我が国としても見逃すことの出来ない課題であります。

 一方、我が国内にあっては政権交代による期待感はあるものの先行き不透明な政治情勢、デフレスパイラル現象も取沙汰されるように依然として改善の兆しの見えない経済情勢、高齢少子化による社会現象の変化など、課題は山積していると申しても過言ではありません。
 先に述べた我が国をめぐる厳しい軍事環境を考慮するとき、安全保障なかんずく国防に関しては更なる充実が望まれます。

 政権交代によって先送りされた防衛計画の大綱や中期防は早急に決定すべきでありますし、来年度予算も減額のみに拘泥することなく周辺情勢を考慮すればむしろ増強すべきであると考えられます。また白紙となった防衛省改革も再検討の上、速やかに実現されるべきでありましょう。
 また、本年は現在の日米安全保障条約が制定されて五十周年の結節の年でもあります。日米安保が我が国安全保障の重要な基盤であることを再確認し、沖縄問題の解決を含め、更なる緊密化のための施策を講ずるべきであります。

 国際紛争の増加に伴い、国際協力に関して我が自衛隊に対する期待もまた増大するであろうことは論を待ちません。
 国策を踏まえ、自衛隊の国際協力に対する我が国の考え方を確立するのみならず、恒久法の制定及び集団的自衛権や武器使用の問題等に関しても明確にすることが活動する自衛隊に対する政治的責務であると思います。

 連盟は設立以来、自主憲法の制定、国軍の創設を唱えて参りました。国民投票法の制定などで盛り上がりを見せ始めた憲法改正論議も最近やや後退気味に見受けられるのは甚だ遺憾に思います。速やかに国会内に憲法審査会を立ち上げ、憲法論議が活発化するよう望むものであります。

 近年靖国神社への参拝客が年々増加傾向にあり、特に若年層の参詣が増えていることは喜ばしいことでありますし、来年度新しい国立追悼施設の予算計上が見送られたことは国民の間にも国会議員の中にも日本人としての良識が多く存在している証左であり、心強く感じるところであります。
 願わくば小泉元総理以来数年に亘って中断している総理の靖国神社参拝がなるべく早く実現し、天皇陛下の御親拝に道を開いて頂けるよう期待して止みません。

 最近の社会現象を見るとき、殺人などの凶悪事件の多発、老人や若年に対するいじめ、勤労環境の悪化と勤労意欲の減退による雇用労働環境の劣悪化、自己中心で周囲を顧みない風潮など、我が国の将来にとって憂うべき状態が現出しております。
これが改善のためには教育の充実こそ重要と考えます。
 一昨年教育基本法が改正され、昨年は学習指導要領も改正されたものの、その後の実行段階は未だしの感があります。
 道徳教育や歴史教育の充実はもとより、学校教育のみならず家庭教育も含め我が国教育の在り方について私共はもっと関心を高めることが肝要と思います。

 また昨今外国人参政権、人権擁護法、夫婦別姓等をはじめ我が国のあり方や公序良俗に関する問題が多く提起されています。 これらは我が国の将来に極めて大きな影響をもたらすものであり、徒に拙速に結論付けることなく慎重な国民的論議が必要でありましょう。

 本年、日本郷友連盟は本来活動に加え、公益法人への移行に関し準備を推進しなければなりません。先行き見透しは不透明ですが、新政権の公益法人に対する考え方や諸般の情勢を勘案しつつ、私共の活動や組織こそ公益に見合うものとの確信のもと、なるべく早期に円滑に移行し得るよう努めたいと考えております。

 本年はまた参議院選挙が予定されています。その結果によっては更なる変動も予期されますが、連盟は初心を忘れず愚直に「誇りある日本の再生」を旗印に高く掲げ、引き続き国防思想の普及、英霊の顕彰、歴史伝統の継承助長を活動の柱として広く国民運動を展開して参りたいと考えます。
 皆様の更なるご支援ご協力を切にお願いし、新年のご挨拶と致します。





 新防衛大綱策定への提言書

  
― 新「防衛計画の大綱」はどう描くべきか ―

[はじめに]


 内外の諸情勢の変化を踏まえて、本年、「現防衛大綱(平成17年以降に係わる防衛計画の大綱)」に代る新たな大綱が作成される運びのようである。 

 防衛大綱は、「我が国の安全保障の基本方針、防衛力の意義・役割、さらには、これ等に基づく、自衛隊の具体的な体制、主要装備品の整備水準といった、今後の防衛力の基本的な指針を示すもの」(平成20年版「防衛白書」)であり、わが国の安全保障・防衛の将来を左右する最も重要な国家の方針書の一つである。

 そこで、郷友総合研究所によるわが国の地政学上の基本的特性、国際情勢の構造的変化、周辺諸国の軍事動向などの研究成果を踏まえ、現大綱に内在する諸問題を指摘し、新大綱のあるべき姿について所要の提言を行うものである。

[現大綱の問題点]

 財政主導の論理(「最初に財政ありき」)によって策定された現防衛大綱は、次のような問題点あるいは矛盾を内在しており、わが国の防衛政策に大きな制約と歪みをもたらしている。

  @ 独立国として、いかなる時代・いかなる情勢下にあっても必要最小限保有しなければならない「基盤的防衛力」という下限の歯止めを崩潰させたこと
  A アジア周辺諸国、特に中国との軍事力格差の拡大によって、わが国の抑止・対処能力が著しく低下していること
  B BMDシステムなどの新たな防衛所要の充足を、防衛関係費をさらに抑制しつつ、既存防衛力の圧縮・削減で賄ったことによって、自衛隊は拡大する任務や国家的役割に十分対応できない能力上の限界に陥りつつあること
  C 北朝鮮による眼前の脅威や国際テロ、国際平和協力活動(PKO)などへの「対処」に偏重した政策を採ったことによって、「国土防衛」を第一とし侵略の「抑止」を最重視すべき防衛政策の基本が歪められ、その最終手段である陸上防衛力が大幅に低下したこと
  D 世界唯一の核被曝国でありながら、核ミサイル等の大量破壊兵器による脅威に対する防衛体制が依然として不備であること
  E 国際平和協力活動を自衛隊の本来任務に位置付けながら、自衛隊活動時に必要な国際基準の条件が未整備であること

[新大綱への提言]

1 新大綱作成の前提となる国際情勢の構造的変化と周辺諸国の軍事動向

  @ 中印の台頭やロシアの復活による米国一極支配の終焉と世界の多極化
  A 中国を主体とし、ロシア、北朝鮮を加えたわが国に対する軍事的脅威の増大

2 わが国の地政学上の基本的特性を基礎とし、国際情勢の構造的変化と周辺諸国の軍事動向に対応する防衛戦略及び防衛政策の構築

  @ 海洋・島嶼国家の立場に立った国家運営と国家戦略の追求
  A 周辺諸国からの軍事的脅威の増大に対処できる「国土防衛」を第一とした「抑止」重視の防衛体制の確立。このため、次の事項を強化すること
     ア 対着上陸防衛
     イ 島嶼防衛
     ウ 対核防衛 
  B その他の重視すべき防衛政策
     ア シーレーン防衛への拡大的関与など
     イ 国際平和協力活動の体制整備
     ウ 予備役制度の拡充 
 
3 防衛力整備とそれに伴う防衛関係費の確保

  @ 「基盤的防衛力」のすみやかな回復と新たな防衛所要の上積み
  A 周辺国の軍事力増強へ対処するため、防衛関係費を段階的にGNP2〜3%まで拡大など
  B 米軍再編関係費等の別枠化
  C 所要防衛力と整備された防衛力との間にギャップが生じた場合、そのリスクに対して取るべき政治責任の明確化

 以上の提言は、現大綱の問題点や矛盾を解消するに止まるものではない。
わが国の地政学上の基本的特性を基礎として、米国一極支配の終焉という国際情勢の構造的変化やわが国周辺諸国からの軍事的脅威の増大などの動向を踏まえ、2030年頃までを見据えた日本国家の姿勢を明確化するのに不可欠な要素である。
 特に、米国の力と地位が相対的に低下し世界が多極化する中で、隣接する大陸国家・軍事大国である中国、ロシアからの日本に対する風圧が一段と強まるのは必定である。

 わが国は、日米同盟を堅持しつつ、自らの防衛努力の更なる強化を図ることに加え、より大きな国際的役割を果たさなければならない。
すなわち、誇りある国家として「自立の道」を目指し、わが国の安全保障・防衛のあり方を抜本的に再構築しなければならない重要な時代に直面していることを肝に銘じて新防衛大綱の策定に当たることを切に求めるものである。

                             平成21年2月  

                                  社団法人 日本郷友連盟会長
                                         寺 島 泰 三



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       平成二十一年の新春を迎えて

                    日本郷友連盟会長 寺島泰三

新年明けましておめでとう御座います。
 会員の皆様におかれましてはご家族ともどもそれぞれ輝かしい初春を迎えられたこととお慶び申し上げます。
 皇紀二千六百六十九年の新春に当たり、先ず以って即位二十年及び御成婚五十年の節目を迎えられた天皇皇后両陛下をはじめ皇室のご繁栄と弥栄を寿ぎ奉りたいと存じます。

 昨年末にはイラク・クェート間での空輸活動を行っていた航空自衛隊が任務を無事終了し撤収されました。これで五年間に及んだイラク支援活動は赫々たる戦果を収めて終わりを遂げたことになります。関係された防衛省自衛隊の皆様の並々ならぬご苦労に対し国民の一人として心からお礼を申し上げる次第であります。

 さらに現在においてもゴラン高原、、ネパール、インド洋さらにはスーダンなど故国を遠く離れた各地において苛酷な条件下にも拘わらず、日本のために黙々と任務に従事されている陸海空自衛官の皆様のご苦労とご努力に対し、衷心より感謝申し上げますとともにご武運を祈念するものであります。
 一方、国内にあっても国防の第一線で日夜任務に精励されている多くの自衛隊員の皆様のご精進に対し、深甚なる敬意と謝意を表したいと思います。

 昨年はいろいろな面で波乱に富んだ年でありましたし、連盟としても種々課題を抱えての一年でありましたが、会員皆様の積極かつ真摯なご活躍ならびに多くの方々のご支援ご協力により連盟としての活動を遂行出来ましたことは喜ばしい限りであり、ここに厚くお礼申し上げる次第であります。

 さて、最近の国際情勢は依然として流動的で不透明の様相を呈しております。即ち解決の道の見えにくいイラク、イラン或いはアフガン等の中近東情勢や紛争の激化するスーダンをはじめとするアフリカ問題、さらには各地で頻発するテロ、ゲリラや暴動などますます混迷の度を深めております。

 加えて米国のサブプライムローン問題に端を発した世界的金融恐慌とも言うべき事態は国際情勢を更に複雑なものにしております。
さらに本年一月には新たにオバマ氏が米国大統領に就任されます。超大国アメリカが如何なる世界戦略を展開するのかは世界中の関心事でありましょうが、日米安全保障を機軸とする我が国にとっても日米関係の新たな構築が極めて重要な課題であることは申すまでもありません。

 我が国周辺の軍事情勢も依然として高い伸び率で軍の近代化を推進している中国軍の台頭、経済の好転を反映した極東ロシア軍の活動の活発化、不透明な北朝鮮の核ミサイルの開発状況など我が国の防衛にとって看過できない状況が生じつつあると申せましょう。

 一方、国内にあっては、一昨年夏、安倍政権の後を継いだ福田首相はさしたる成果も見せずに昨年夏突如として政権を投げ出し、麻生政権へと移行したのでありますが、安倍前々総理が提唱され、憲法改正や教育問題等一部具体的成果も見えつつあった「戦後レジームの脱却」も福田政権下においてはむしろ後退した感が否めないのは我が国にとって誠に残念なことでありました。

 加えて衆参ねじれ現象の政治情勢下にあって、党利党略が先行し、真に我が国の未来や国益に関する議論や対応が希薄な状況は甚だ遺憾といわざるを得ません。
 さらには、米国のサブプライムローン問題による金融危機はバブル崩壊から漸く立ち直りつつあった我が国経済にとっても極めて重大な問題となって来ており、早急かつ真剣な対応が望まれるところであります。

 国防に関しても漸く防衛省が実現したにも拘わらず、防衛省自衛隊内部に様々な不祥事が発生したことは誠に遺憾でありました。省内部においても改革委員会を立ち上げ真剣に対応されているやに伺っておりますが、過去を振り返るのみならず集団的自衛権、海外協力に関する恒久法、武器使用権限の拡大をはじめ防衛力の充実強化など是非将来に向けて建設的な論議や政策の実現に努力して頂きたいと期待するものであります。

 連盟は会員有志によって例年慰霊研修を実施しており、一昨年はノモンハン、昨年はサイパン・テニアンの地を訪れました。
 故国を離れ異国の地に散華された数多くの将兵の皆様のご無念を偲ぶとともに、振り返って現在の日本の姿がこれらの方々の志に報いているだろうかと改めて反省させられた次第であります。
 英霊の顕彰なかんずく靖国神社をめぐる問題も代替施設案やいわゆるA級戦犯分祀案など依然曖昧なままでありますが、連盟としては靖国こそ英霊顕彰の根幹であるとの認識の下、総理の公式参拝牽いては天皇陛下の御親拝を実現するよう活動を継続したいと考えております。

 昨年はまた、一昨年の教育基本法の改正に基づく教育三法の改正や学習指導要綱の改正が行われたのは大いに評価すべきことでありました。
 しかし、これらが具体的に教育に反映され、効果が生じるのはこれからの家庭や学校或いは社会など各方面における対応如何にかかっております。
 日本の良き歴史や伝統文化を継承し、明るい未来を開くためにも教育を大切にして行かねばならないと考えております。 

 連盟は創設以来五十有余年、「国防思想の普及」、「英霊の顕彰」及び「良き歴史伝統の継承助長」を活動の柱として国民運動を展開してまいりました。
我が国をめぐる内外の諸情勢は誠に厳しくかつ不透明であり、かつ連盟を取り巻く環境も極めて厳しい状況にあります。
 残念ながら会員の高齢化や経済情勢を反映しての財務の弱化など活動の基盤がやや衰退傾向にあることは否めませんが、「誇りある日本の再生」に寄与するには我が連盟の活動が無くてはならないと信じ、会員一致結束して事に当たりたいと考えております。

 また、連盟が対応すべき当面の大きな課題として「社団法人への移行問題」があります。これもまた先行き不透明な問題でありますが、連盟としては多くの先達が営々として築き上げてこられた有形無形の財産を後に繋ぐべく、関係方面と調整しつつ鋭意組織や財務等諸般の対応策を検討し、なるべく早い時期に実現にたどり着けるよう努力する所存であります。

 会員皆様をはじめ、ご支援ご協力頂いております関係各位のご健勝とご多幸を祈念申し上げ、年頭のご挨拶と致します。


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郷友総合研究所編 展転社発行

  日本の核論議はこれだ

本書は、一昨年から昨年に掛けての北朝鮮のミサイル発射及び核実験などを背景として、郷友総合研究所においてわが国の対核防衛のあり方を研究した成果をまとめたものです。

郷友の皆様には、ぜひこの本を読んでいただき、中国、ロシアに北朝鮮が加わった核保有国に取り囲まれたわが国の状況を再認識され、国民の国防意識啓発の一助としていただければ幸いです。

           


  

       平成二十年の新春を迎えて

                    日本郷友連盟会長 寺島泰三

新年明けましておめでとう御座います。

平成二十年の輝かしい新春を迎えるに当たり謹んで新年のお慶びを申し上げます。

会員の皆様におかれましてはご家族ともども穏やかな初春を迎えられたことと拝察します。昨年は連盟の活動に対し格別のご支援、ご協力を賜り心より厚くお礼申し上げます。
       

 本年も前年に引き続き宜しくお願いいたします。

年頭に当たり、先ず以って天皇皇后両陛下をはじめ、皇室ご一家の弥栄、聖寿萬歳を会員皆様とともに寿ぎ奉りたいと存じます。

 昨年十一月下旬には、テロ特措法に基づいた六年間に及んだインド洋における給油給水支援活動を終了した海上自衛隊の艦艇が無事帰国されました。
苛酷な状況下にも拘らず見事に任務を果たされ、国際的にも高い評価を得られた海上自衛官の皆様に衷心より敬意と感謝を申し上げますとともに、今なおクェート、ゴラン高原あるいはネパールなどで日本のためご活躍頂いている自衛官の皆様のご努力ご精進に対し心より感謝申し上げ、武運長久をお祈りしたいと思います。

また、昨年の参議院選挙におきましては、連盟の推薦した佐藤正久君が比例代表として見事当選されました。防衛代表が国政壇上に登場するのは久方ぶりであり、この間の皆様からの熱烈かつ温かいご支援に対し心から謝意を申し上げる次第であります。

 さて、昨、平成十九年は国内的に見て実に波乱に富んだ一年でありました。
即ち前半の安倍政権下においては「戦後体制の脱却」を標榜して大胆な施策が講じられ、特に五十数年来の悲願とも言うべき「防衛庁の省昇格」が漸く日の目を見たことは誠に喜ばしいことでありました。

 また、念願の「昭和の日」もお祝い出来るようになり、更には教育基本法改正に基づく教育三法の成立、公務員制度改革、集団的自衛権の検討、憲法改正機運の推進等々、正に連盟の従来の諸活動に勢いを与えて頂いた感があり、心強いものがありました。

 しかしながら、昨年七月の参議院選挙において民主党が躍進し、また体調不良のため安倍首相が下野され、福田政権が誕生したのでありますが、国会の衆参ねじれ現象に加えて調和や協調を重視する福田総理の政治姿勢と相俟って、我が国の政治に混乱と停滞が生じているやに見受けられるのは遺憾であり、特にテロ対策特措法をめぐる対立によってインド洋における給水給油活動が中断されるに至ったことは国際的にも甚だ残念なことでありました。

 国益を蔑ろにして党益を優先するがごとき昨今の国会の状況は見苦しい限りであり、国家国民のためにも、また国際的信頼を回復するためにも速やかに新法を成立させ補給活動を再開するよう望むものであります。

 さらには、このような政治情勢を反映してか、憲法改正はもとより安全保障、教育等我が国の未来にとって極めて重要な諸施策が消極になり、あるいは先送りされるなどの傾向が見受けられることは甚だ残念であり、一日も早い対応を願うものであります。

 昨年はまた、守屋防衛省前事務次官逮捕をはじめ、数々の不祥事が明らかになりました。
誠に遺憾であり淋しい限りといわざるを得ません。この際全てを明確にして国民の信頼を回復し、国防に遺憾なきを期するよう期待したいものであります。

 福田首相は既に靖国神社には参拝しない旨を表明されましたが、一国の宰相の態度として妥当とは思われず、是非翻意されるよう願うとともに、代替施設の建設や所謂東京裁判におけるA級戦犯の分祀問題などで多くの国民感情に反することのなきよう注意深く見守る必要があろうと思います。

 一方、国外に目を転じますと、イラク情勢、アフガン情勢ともに解決の見通しを得るには程遠いものがあり、更にはイラン、シリアをめぐる諸確執など国際的に不穏な動向には依然警戒を要するところでありましょう。

 我が国周辺においても、北京オリンピックを控えやや態度に変化が見られるものの、依然として毎年二桁の伸びを示す国防費の増額によって軍事力の強化に狂奔している中国の存在、六ヵ国協議を継続しつつその陰で核及びミサイルの整備を継続しているであろうと推測される北朝鮮の動向、我が国の北方領土返還要求に対し一顧だにしないロシアの態度など、我が国として重大な関心を払うべき問題は引き続き山積しております。

 また、本年は昨年末のオーストラリア首相、韓国大統領の交代に始まり、米国大統領、ロシア大統領等の選挙があり、その結果によっては我が国をめぐる国際情勢にも複雑かつ重大な影響が生ずる虞なしといたしません。

 平成二十年は、このように内外ともに見透しの困難なそして対応の難しい年であろうことが予想されますが、如何なる時代になろうとも国防の重要性、英霊顕彰の必要性、歴史伝統の継続の大切さは変わりないと確信するものであります。
それ故に私どもは現実を踏まえつつ「誇りある日本の再生」をモットーに我が国の将来を見据え、地道に諸活動を継続かつ推進して参りたいと思うもので
あります。

 また、本年は新たな公益法人制度への第一歩を踏み出す年でもあり、連盟の組織、編成などにかなりの改正が予期されます。これも連盟将来発展のためのワンステップであり、会員皆様のご理解ご協力を切にお願いする次第であります。

 終わりになりましたが、連盟会員皆様をはじめご支援ご協力を頂いております各界、各団体の皆様の本年のご健勝ご多幸を重ねてお祈り申し上げ、年頭のご挨拶とさせていただきます。


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「新しい歴史教科書をつくる会」からの緊急のお願い 

文科省へ抗議の電話を!

   「集団自決」検定問題の意見聴取で偏った人選

   「軍の強制」説を唱える二人からのみ意見文書の提出を要請

「新しい歴史教科書をつくる会」からの緊急のお願いは、こちらをクリック


米国の 「核の傘」 は有効か?

新たな核脅威下での

    国家防衛・国民保護に関する提言

―――わが国の核政策を積極的に論議し、

現実的な核抑止・対処体制を早急に確立せよーーー

                          社団法人日本郷友連盟


「国家防衛・国民保護に関する提言」はこちらをクリック




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        平成十九年の新春を迎えて

            日本郷友連盟会長 寺島 泰三

 全国の会員の皆様、新年明けましてお目出度うございます。輝かしい平成十九年
(皇紀二千六百六十七年)の初春を、ご家族お揃いでお迎えになられたことを先ず
以ってお喜び申し上げます。

昨年は連盟創設五十周年から新たな一歩を踏み出した年でありました。諸般の厳
しい環境下ではありましたが、連盟の理念信条に基づく各種活動を地道にかつ充実
して続けることが出来ました。この間会員の皆様のご努力とご精進に対し、心から
厚く御礼申し上げる次第であります。

昨年十月六日、実に四十一年ぶりに皇室に男子の秋篠宮悠仁親王殿下がご誕生に
なられました。
誠にお目出度い限りであり、皆様とともに衷心よりお祝い申し上げますとともに、
天皇皇后両陛下をはじめ皇室ご一家の限りないご繁栄を寿ぎ奉りたいと存じます。

また昨年九月には二年余にわたる長い間、イラク人道復興支援活動に従事された
陸上自衛隊の勇士の皆様が、一名の犠牲者も出すことなく全員無事でしかも文字通
り見事な成果を収められて帰還されました。この間の筆舌に尽くし難いご努力と弛
まぬご精進に対し、国民等しく心からなる敬意と深甚なる感謝を表するものであり
ます。

と同時に、現在もなおイラク・クエートあるいはインド洋に、はたまたゴラン高
原において厳しい環境下に拘らず日本の為に黙々と活動を続けておられる陸海空自
衛官の皆様に対し、今後の更なる武運長久を祈念申し上げる次第であります。

昨年北朝鮮は七月に日本海に向けて、失敗に終わったテポドンU一発を含む七発
のミサイルを発射し、そして十月には国際社会の反対を押し切って核実験と思しき
実験を強行しました。

誠に許されざる暴挙であり、その影響が最も大きくかつ直接的な我が国としては
断固たる対応と万が一に備える必要性を痛感するものであります。

また、中国の軍事力の増強と近代化傾向は著しいものがあり、これらが相俟って
東アジアの戦略環境は大きく変化することが予想されます。

一方国内にあっては、五年余にわたった小泉政権に代わって、新たに安倍晋三政
権がスタートいたしました。安倍新総理は「美しい日本」の建設をモットーに、教
育改革と憲法改正を重要政策として掲げられましたが、創設以来「自主憲法の制定」
を信条とし、また教育問題についても重視して活動を継続推進している我が連盟と
しても、我が意を得た思いであり、心強く感ずる次第であります。

願わくば曖昧にされている靖国神社への参拝を、本年是非実現されるよう願うも
のであります。


 昨年末の臨時国会においては種々紆余曲折はありましたが、我が国の未来にとって
極めて重要な「教育基本法」改正案が国会で成立いたしましたし、また、永年の悲願
であった防衛省への移行法案も可決成立しました。いずれも郷友連盟として重視して
活動を推進してきたものであり、皆様とともに大いに祝意を表したく存じます。

しかしながら、経済格差、社会格差の増大や、ますます広がる教育の荒廃、いじめ
や自殺の多発等に見られる社会現象は、日本の未来にとって由々しき問題といわざる
を得ません。

私どもは、本年も引き続き各種課題に真剣に取り組み、我が国の未来のため「誇り
ある日本の再生」をモットーに、更なる努力を傾注したいと思うものであります。

会員皆様のますますのご健勝とご多幸を願い、ご活躍を祈念して新春のご挨拶と
いたします。










オピ二オン

☆ 本当にこれでいいのか「防衛省設置法案」

○樋口譲次日本郷友連盟常務理事(元陸上自衛隊幹部学校長)の記事が『正論2006年10月号』に載っています。

◆先の通常国会に提出された「省設置法案」について問題点を明らかにし、省昇格のあるべき姿について述べ、大方の判断を仰ぐものです。


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