平成二十九年度 定時総会 式辞
 

                         日本郷友連盟 会長 寺島 泰三

 本日ここに豊田防衛省大臣官房長をはじめ内外多数のご来賓のご臨席を仰ぐとともに、全国各地からの代表の方々のご参集を得て、平成二十九年度日本郷友連盟通常総会を挙行出来ますことは誠に喜ばしく、ここに厚くお礼申し上げます。

 先ずもって五年余にわたって遥かアフリカは南スーダンにおいて平和維持活動に従事されていた自衛隊の皆様が任務を終え順次帰国されつつあります。
長い間本当にご苦労様であり今月末までに全員が御無事で祖国日本に凱旋されご家族のもとへお帰りになられるよう祈念するものであります。
また国内外において過酷な任務に従事されあるいは厳しい訓練にいそしんでおられる防衛省自衛隊の皆様のご活躍ご精進に対し深甚なる敬意と感謝を申し上げたいと存じます。

 しかしながら、一方においては去る五月十五日緊急患者輸送任務に従事中の陸上自衛隊の連絡偵察機が北海道山中に墜落し、四名の方が殉職されました。
誠に痛ましい限りであり、ここに謹んでご冥福をお祈り申し上げるものであります。

 さて最近の国際情勢は、米国トランプ大統領の出現および英国のEUからの離脱という予想外ともいうべき出来事に加えて、中東就中シリアをめぐる各国あるいはISなどの確執、世界中に拡散しつつあるテロや移民難民問題などグローバリズムとナショナリズムがせめぎあい正に地殻変動とも云うべき混沌とした情勢にあり先の見えない予測しがたい状況を呈しております。

 我が国周辺にあっては国際的非難にも拘わらず北朝鮮による核ミサイルの開発実験が執拗に継続され、米中の対応と相まって正に一触即発の危険な状況にあると申しても過言ではありません。

 また中国は強大な軍事力を背景に海洋進出を図っており特に我が国周辺海空域就中南西諸島方面における不法な跳梁跋扈は看過し得ない域に達しております。

 さらに我が北方領土を不法に占拠しているロシアは日ロ親善の声が増しているにも拘わらず当該地域に軍事力を増強しその活動も逐次活発化を呈しており,由々しき状況にあります。

 加えて隣国韓国においてはさる五月九日反日反米志向の文新大統領が出現したことは今後の東アジアの平和と安定に如何なる影響を及ぼすか注目を要するところであります。

 一方国内にあって特筆すべきは昨年八月畏くも天皇陛下におかせられましては国民に対しご譲位の御意向をお示しになったことでありましょう。
政府は早速有識者懇談会を立ち上げ、その結果今次国会で特別立法が成立する運びになりましたことは国民感情としても誠に当を得たものと評価するものであります。

 また、一昨十六日には秋篠宮眞子内親王殿下のご婚約が報じられました。
誠におめでたい限りであり、心からお祝い申し上げたく存じます。

 さて、連盟は昭和三十二年創設以来本年で六十年の節目に当たりますが、この間幾多の変遷を経つつも「誇りある日本の再生」を目指し、国防思想の普及、英霊の顕彰及び歴史伝統の継承を柱に幅広い国民運動を展開して参りました。

 この間多くの皆さまから寄せられた暖かいご支援ご協力並びに全国各県郷友会員の皆様の地道なそして熱心な活動に関し心からの敬意と感謝を申し上げる次第であります。

 然しながら我が国の現状は、かつて私どもの先輩が希求し期待したような国になっているだろうかと思いを致すとき甚だ心苦しくかつ申し訳ない気持ちを禁じざるを得ません。

 すなわち国防に関しては、平和安保法の制定や僅かながら国防予算の増額が見られるなど評価すべき点も多くありますが、先に述べた内外情勢を考慮するとき、現状で満足すべきではなく更なる日米安全保障体制の進化を図るとともに、せめて国防予算をGDP2%程度への引き上げ、グレーゾーン対応を含め法的な不備を速やかに是正するよう望むものであります。

 昨年戦没者遺骨収集促進法が制定されたことは大いなる喜びでありましたが、実行面においては未だ十分とは言えず、また総理の靖国神社参拝も、平成二十五年十二月以降途絶えたまま今日に至っていることは甚だ残念に思います。
是非早期に総理の靖国神社参拝を実現かつ継続して頂き、天皇陛下靖国行幸の道を切り開いて頂きたいと切望するものであります。

 歴史問題に関しまして、昨今中韓両国による主としていわゆる慰安婦問題や南京事件に関し、事実を歪曲し我が国を冒涜する動きが世界中に展開されていることは誠に遺憾であり、断じて看過すべきことではありません。
イギリスの著名な歴史学者トインビーは「歴史を失った民族は滅びる」と喝破しています。

 今や我が国は歴史戦の真只中にあることを強く認識し、戦後の誤った所謂東京裁判史観を今こそ払拭し、正しい歴史観を保持し、それを後世に伝え続けていくことが肝要であると思うものであります。

 終わりに連盟は創設以来「自主憲法の制定」を標榜して参りました。

 ちょうど十年前には国民投票法が成立し、昨年には参議院選挙で与党が三分の二の議席を獲得して発議の要件は整ったにも拘わらず論議は遅々として進まず残念に思っておりましたが、本年の憲法記念日に際し安倍総理は自民党総裁として憲法第九条に自衛隊を明記するなどを含む憲法改正を二〇二〇年までに施行する旨の談話を発せられました。

 現憲法が施行されて七十年、ようやく改正が現実のものとして具体化されようとしていることに深い感慨を覚えますとともに喜ばしく思うものであります。

 もとより実現までにはなお幾多の紆余曲折があろうとは思いますが、来る東京オリンピックパラリンピックに新生日本の姿を世界に認めて頂くためにも日本国民の手による憲法改正が断固としてなされるよう強く望むものであります。

 本年も内外多事多難の年であろうと思われますが、連盟は初心を忘れず従来同様の活動を粘り強く地道に進めていく所存であります。

 皆様の更なるご厚情ご支援をお願い申し上げますとともに会員各位の本年益々のご活躍ご精進をご期待申し上げ式辞といたします。

        平成二十九年五月十八日

                 一般社団法人日本郷友連盟
                       会長  寺島泰三



                     
            平成二十九年 年頭の辞
 

                         日本郷友連盟 会長 寺島 泰三

 新年明けましておめでとうございます。
 皆様におかれましては、ご家族ともどもお揃いで平成二十九年(皇紀二千六百七十七年)の新春を恙なく迎えられたことと拝察し心からのお慶びを申し上げます。

 昨年は一般社団法人日本郷友連盟に対しまして一方ならぬご支援ご厚情を賜り誠に有り難く衷心より厚くお礼申し上げます。

 先ず以て畏くも天皇皇后両陛下に措かせられましては昨年一月フィリピン共和国をご訪問あそばされ、彼の地に眠るご英霊の御霊を始め戦場で犠牲となられた多くの方々に対し追悼の誠を捧げられました。

 更に今春にはベトナム共和国をご訪問あそばされると伺っており、その大御心の忝さに国民一同恐懼感激するところであります。
昨年秋の天皇陛下のお言葉もあり現在譲位に関して種々検討がなされておりますが傘寿をお迎えあそばされた両陛下を始め皇室ご一家の皆々様の本年の御安泰弥栄を心から祈念申し上げたく存じます。

 また昨年十一月には新たに「駆けつけ警護」等の任務を付与され現在南スーダンにおいて勇躍活躍中のそして海賊対処に従事されている派遣部隊の自衛隊員の皆様、尖閣諸島を始め我が国周辺海空域において日夜黙々として警戒監視等の任務に従事しておられる方々そして昨年四月発生した熊本地震を始め多くの災害に適切に対処されるとともに日々訓練にいそしんでおられる全国の自衛隊員のご努力ご精励に対し満腔の敬意と感謝を申し上げるものであります。

 さて、昨年のビッグサプライズと云えば英国国民投票によるEUからの離脱の決定そして米国大統領にトランプ氏が選ばれたことが挙げられましょう。
 しかしそれ以外の事象でもシリアを始め主として中東地域における各種紛争の激化、世界各地におけるテロ活動の活発化、欧州における難民問題、武力を背景にした中露の強引な進出と米国の力の抑制政策による国際影響力の低下などが相まって国際情勢は複雑流動化し混迷の度を深くしております。

 一方我が国周辺においては膨大な軍事力を背景に南シナ海更には東シナ海に武力による進出を企図している中華人民共和国の動向、国内の疲弊にも拘らず執拗に核の小型化ミサイル射程の増加に狂奔している北朝鮮の態度、先の見えない北方領土問題に加え軍事力の強化拡大を企てている極東ロシアの動向更にはレームダック化している隣国韓国の朴槿恵政権の将来などなどこれまた複雑多難であり予断を許さないものがあります。

 さて本年最も注目すべきは一月第四十五代米国大統領に就任されるトランプ大統領の去就でありましょう。
選挙期間中歯に衣着せない激しい言動が注目を集めましたが、今後政策遂行において如何に具現実行するか関心の集まるところであります。

 我が国に対しても経済や安保問題に関し状況によっては厳しい態度で臨むことも予想されますが、緊密かつ良好な日米関係の確立は二国間にとって有意義のみならずアジア更には世界の平和の維持のためにも極めて重要であることは申すまでもありません。
我が国としては安倍総理の提唱する積極的平和主義を引き続き推進するとともに米国トランプ政権の誕生をむしろ好機と捉え一層の関係改善充実に臨むことが肝要でありましょう。

 私ども日本郷友連盟有志は昨年十一月英霊の慰霊顕彰のためソロモン諸島のガダルカナル島を訪問いたしました。
 彼の地は先の大東亜戦争において日米両軍が死闘を繰り広げた過酷な戦場であり、結果日本軍は約二万余の尊い犠牲を払って撤退を余儀なくされたのでありますが、現在においてもなお万余に昇る半数の遺骨は現地に眠ったまま放置されていることは甚だ慙愧に絶えず誠に申し訳なく思います。
昨年には「戦没者の遺骨収集の推進に関する法律」が制定されました。
世界各地には未だ百十三万余の英霊の遺骨が眠ったままと云われていますが一日も早くこれらのご遺骨を祖国日本にお帰り頂くよう国家の責務とし施策を推進されるよう望みたいと思います。

 天皇皇后両陛下は長年にわたり国内外各地において慰霊の旅を続けておられますがその先には恐らくや靖国神社に関し格別の思し召しがおありであろうと拝察するものであります。
 そのためにも総理の靖国神社の継続的な参拝の実施こそ肝要であります。
諸般の情勢上困難であろうことは理解するものではありますが、国のために尊い命を捧げられた方々の御霊に一国の宰相が尊崇の念を払うことは当然のことであり世界の常識であることに思いを致し、近い将来において是非実現されるよう格段の努力をお願い申し上げ期待致したいと思います。

 近年国連ユネスコの場を利用し日本の歴史をねつ造改悪する動きが生起していますが誠に遺憾であり憤激を覚えます。
 即ち中国は南京事件を世界の記憶に登録申請し、十分な審査もされないままこれが受理されました。
これにより日本軍によって三十万人が虐殺されたという根拠のないことが歴史的事実として世界中に広がる危険性もなしといたしません。
 また所謂慰安婦問題に関しても昨年韓国が登録申請し却下されたものの本年新たに中韓を始め九か国十七団体が共同提案し、その内容も韓国中国併せ四十万の慰安婦が性奴隷とされたという途方もない内容であり断じて許容できないものであります。
 かくのごとく正に中韓両国は我が日本に対し事実無根の歴史戦を挑んできているのであり我が国としては断固これを粉砕し勝利することが絶対に必要であります。
政府特に外務省の格段の努力が望まれるところであります。

 連盟は創設以来「自主憲法の制定、国軍の制定」を標榜して参りました。
 昨年の参議院選挙の結果衆参両院ともに与党が三分の二の多数を占め国会に提案する基盤は確立されたものの最近の衆参両院の憲法審査会の動向や論議は必ずしも活発でなく残念に思わざるを得ません。
現在の憲法は我が国が占領下に押し付けられたものであることは論を待ちません。
 戦後七十余年を経た今日、日本国民自らの手で新たな憲法を制定することこそ肝要であり、憲法改正なくして戦後は終わらないと銘肝し国挙げての格段の推進を望みたいと思います。

 さて、日本郷友連盟が創設されて以来既に六十年余の歳月が経過いたしました。
この間営々として精進努力を重ねてこられた先達会員の皆様に対し深甚なる感謝を申し上げ、これからも初心を忘れず「国防思想の普及」「英霊の顕彰」「良き歴史伝統の継承助長」を活動の柱とし、「誇りある日本の再生」を目指すべく努力を重ねる所存であります。
 本年が我が国にとって飛躍の年でありますよう祈念いたしますとともに連盟に対し更なるご支援ご協力を切にお願い申し上げ新春のご挨拶といたします。 


 

          日本郷友連盟 平成28年度定時総会 式辞

 新緑が目にも鮮やかな五月皐月の本日、ここに豊田大臣官房長をはじめ内外多数のご来賓のご臨席を賜り、平成二十八年度一般社団法人日本郷友連盟定時総会を開催出来ますことは誠に喜ばしく、関係各位に対しまして心から厚くお礼申し上げます。

 さて、去る四月十四日から発生しました熊本地震においては五十人を超える犠牲者をはじめ多くの損害が発生いたしました。
天災とはいえ誠に痛ましい限りであり、心からご冥福をお祈り申し上げますとともに今なお避難生活を余儀なくされている多くの方々の一日も早い復旧復興を願うものであります。

 今回の地震にあって、政府、自衛隊、消防、警察あるいは地方公共団体、民間団体等の対応は従来以上に迅速かつ活発でありました。
今なおご苦労を続けておられる関係者の方々に対し、深甚の敬意と感謝を表する次第であります。

 畏くも天皇皇后両陛下におかせられましては昨十九日熊本に行幸啓あそばされ、犠牲者に哀悼の意を表されるとともに、未だ多くの避難者に対し心からのご激励を与えて頂きました。誠に有り難いことであります。

 また両陛下は去る一月にはフィリピンをご訪問あそばされ、過酷な戦場に散華された五十万余柱の英霊や犠牲となった多くのフィリピン国民の御霊に追悼の誠を捧げられました。
誠にかたじけない限りであり、常に日本国民をいつくしみあそばされる大御心の有難さに恐懼感激するものであります。

 さて、日本郷友連盟は昭和三十一年創設以来約六十年にわたり自主憲法の制定を掲げ、国防思想の普及、英霊の顕彰及び良き歴史伝統の継承を活動の重点として誇りある日本の再生を願い全国各地において様々な活動を続けてまいりました。

 この間防衛省をはじめ関係諸団体や多くの方々の温かいご支援ご協力を頂いており改めて心から厚くお礼申し上げる次第であります。

 また、全国各地において連盟の趣旨に賛同し永年にわたり地道な活動を継続してこられた多くの会員の皆様のご努力ご精進に対しまして深甚なる感謝と敬意を表するものであります。

 然しながら六十年を経た今日、設立当時連盟が希望し期待した日本になっているであろうかと振り返るとき内心忸怩たるものを感じざるを得ないのであります。

 即ち、国防安全保障に関しましては、安倍政権は国家安全保障戦略の策定をはじめ数多くの施策に精力的積極的に取り組まれ、昨年には従来懸案であった集団的自衛権の行使を限定的ではありますが可能にする平和安全法制を制定するなど着々と成果を挙げられていることは大いに評価するものであります。

 しかしながら我が国を巡る安全保障軍事的情勢はますます厳しさを増しているといっても過言ではありません。

 即ち、北朝鮮は国連はじめ世界各国からの非難にも拘らず本年当初から核ミサイルの実験を執拗に繰り返しており、その成否は我が国にとって大いなる脅威として顕在化しつつあります。

 また中華人民共和国は膨大な軍事費を背景に特に海空および宇宙に関する軍事力を充実増加し近隣諸国との間に摩擦を生じており、我が国に対しても尖閣列島をはじめ南西海域において一触即発の状態を現出しており寸時といえども予断を許さない状況にあります。

 さらに我が国北方にあってはロシアは不法に占領している北方四島に軍事力を強化し、活動も逐次活発化しつつあり警戒を要するところであります。

 加えて世界的なテロ拡散の動きやサイバー戦などに関しても我が国として十二分に注目し対応する必要があろうと考えられます。

 かかる厳しい情勢を考えるとき、我が国は自らの防衛力の更なる充実や日米安保体制の深化、更には近隣諸国との友好関係の確立など一層の国防力の強化が必要であり、形而上下にわたっての努力が望まれるところであります。

 英霊の顕彰に関しまして、安倍総理大臣は第二次内閣発足一年目の平成二十五年十二月に靖国神社参拝を断行されました。
しかしその後は継続を期待した我々の願いも空しく今日まで参拝は行われないまま打ち過ぎていることは誠に遺憾と云わざるを得ません。

 およそ一国の宰相が国に殉じた英霊に対し尊崇の念を表することは世界各国共通の常識であります。
我が国において諸般の情勢これを許さざることは一応理解するものではありますが、一部の外国の内政干渉ともいうべき誹謗中傷や心なき一部国民の非難に拘泥することなく毅然として靖国神社参拝を継続され、天皇陛下御親拝の道を開かれんことを切望するものであります。

 また、さる三月、戦没者の遺骨収集に関し国の責務を明確にするとともにその推進を図る戦没者遺骨収集に関する法律が漸く成立致しました。
これにより百十三万柱に及ぶと云われる海外に残されている英霊の遺骨収集が促進され祖国日本に帰還される日が一日も早からんことを願うものであります。

 さて、近年、韓国および中国は国連をはじめあらゆる機会をとらえ、所謂慰安婦問題や南京事件などについて事実を歪曲し我が国を非難誹謗しており、さらにはこの三月には国連女子差別撤廃委員会に於いて我が国の皇室典範改正の勧告が企図される事案まで発生するなど事態は深刻であり、極めて遺憾であると言わざるを得ません。

 まさに今や我が国は両国から歴史戦を挑まれていると申しても過言ではありません。而してこの戦いには絶対に勝利しなければならないのであります。

 そのためには現在なお消え去られていない自虐的な所謂東京裁判史観から脱却し、国民の間に正しい歴史認識を確立し日本の良き伝統文化を後世に伝えていくことが肝要であると思うものであります。

 そしてそのためにも占領軍から押し付けられた現在の憲法の改正こそ重要であります。
 昨今漸く憲法改正について具体的進展が伺われるようになったことは喜ばしいことではありますが、未だ国会や国民の間に多くの議論や意見の相違があるのも事実であります。
私どもは志を同じくする同志とともに改憲勢力を結集増大して連盟創設以来の悲願ともいうべき憲法改正に向けて更なる活動の継続強化を図る所存であります。

 以上所懐の一端を述べましたが、我が国を巡る諸情勢も、連盟を取り巻く環境もますます厳しいものが予想されますが、会員一同一丸となってこの難局を乗り越えたいと決意を新たにするものであります。

 皆様からの今後一層のご支援ご厚情をお願い申し上げますとともに、会員の皆様の更なるご活躍ご精進を祈念申し上げ式辞と致します。

          平成二十八年五月二十日

                            一般社団法人 日本郷友連盟
                                  会長    寺島泰三




            平成二十八年 年頭の辞 

                         日本郷友連盟 会長 寺島 泰三

 新年明けましておめでとうございます。
平成二十八年(皇紀二千六百七十六年)の輝かしい新春を迎えられましたことを心からお慶び申し上げます。

 畏くも天皇皇后両陛下におかせられましては昨年四月にパラオ共和国をご訪問あそばされ、遥か南方の地にあって御国のため尊い命を捧げられた英霊の御霊に鎮魂の誠を捧げられました。
誠に有難い極みであり国民一同感激したところであります。

 本年にはさらに慰霊のためフィリピンへの行幸啓も予定されておられると伺っており、その大御心の忝さに感銘を深くするものであります。
天皇皇后両陛下をはじめ、ご皇室の皆様の本年の弥栄ご健勝を衷心から祈念申し上げたいと存じます。

 また、国際平和に貢献するため、祖国を遠く離れた南スーダンやソマリア沖・アデン湾において、そして我が国の平和と安定のため我が領土領海領空全域にわたって苛酷な状況下にも拘らず黙々と任務を遂行されている陸海空自衛官のご努力とご精進に対し、心からの敬意と感謝を表するものであります。

 さて、昨平成二十七年は我が国にとって終戦七十年と云う節目の年でありました。

 八月十四日には戦後七十年に際しての安倍総理の談話が発せられましたが、発表前から内外の反対勢力は二十年前の村山談話の踏襲なかんずく侵略戦争、植民地支配、反省とお詫びを盛り込むよう執拗に運動を展開しました。

 しかし安倍総理は敢然として独自の歴史観を見事に展開され、いわゆる東京裁判史観の払拭に努められ、さらに「あの戦争には何のかかわりもない私たちの子や孫、そしてその先の世代の子供たちに謝罪を続ける宿命を負わせてはなりません」と述べられたくだりは、我が国の将来にとって極めて意義深いものであり、安倍総理のご腐心のほども察せられ、大いに評価すべきものと云えましょう。
 当然ながら米国はじめ多くの諸外国の評価もおおむね好意的であったこともまた喜ばしいことでありました。

 しかしながら韓国は日本の明治日本の産業革命遺産の世界遺産登録に際し、強制労働についてクレームをつけ、中国はいわゆる南京事件を世界記憶遺産に登録し、さらには慰安婦に関しても新提案を企図するなど新たな歴史戦を展開してきていることは看過出来ない重要な問題であります。

 我が国としてはこれらに毅然と立ち向かい、仕掛けられた歴史戦に怯むことなく立ち向かい、絶対に勝利することが肝要であると思います。
 他方、去る九月十九日には我が国の安全保障にとって永年の懸案の一つであった集団的自衛権を限定的ながら行使し得る内容を含む平和安全保障法案が国会で成立いたしましたことは、今後の我が国の国防・安全保障にとって極めて重要かつ意義深いものでありました。

 しかしながらその過程においては、戦争法案であるとか徴兵制につながる法案であるなどのいわれなき情緒的観念論的反対活動が多く展開され、迫りくる脅威に対し我が国の安全保障・国防を如何に律すべきかと云った真の実体論が余り論ぜられなかったことは甚だ残念なことでありました。

 さらには法案は通過したもののいまだ完璧とは言えず、グレーゾーンの対応、ネガティブリストに基ずく任務遂行、恒久法の制定など今後さらに整備すべき点も少なくありません。さらなる充実を期待するものであります。

 一方国外にあっては去る十一月、フランスのパリで発生したイスラム過激派が惹起した悲惨なテロ活動は全世界を震撼させる出来事でありました。
これらの活動は中東やアフリカ諸国に留まることなく全地球的に拡散する傾向にあり、さらにその手段も生物化学兵器やサイバー兵器にまで拡大されようとしており、誠に由々しき状況にあると申しても過言ではありません。

 今や全世界の各国が連帯して対処すべきであり、本年伊勢志摩サミット、将来は東京オリンピックを控えている我が国としても対岸の火事視せず真剣に対応すべきでありましょう。

 我が国周辺においては逐年増大する軍事力を背景に、中華人民共和国の覇権的進出、特に南シナ海における無人島の埋め立て等による既成事実作為行動はアジア諸国の重大な懸念事項となっており、これがさらに増幅傾向にあることは甚だ遺憾であると云わざるを得ません。

 我が国の固有領土である尖閣列島周辺には常に中国籍の数隻の監視船が遊弋しており、また日中中間線付近においては多くの工事が継続されて勢力の拡大を図る等その行動には今後とも十二分に注視する必要があります。

 また、核の小型化の追求に余念がない北朝鮮、陸海空戦力の統合された訓練が活発化しているロシアの軍事的動向も依然として我が国にとって重大な懸念事項であり、従来以上に関心を深くしなければならないと思います。

 さて、平成二十八年は如何なる年になるでありましょうか。

 干支では本年は丙申となり、一説では多事多難な変革の年とも云われています。
国際的には依然としてイスラム過激派などの活発なテロ活動が懸念されますが、洋の東西を問わず世界の国々が連携しこれに対応することが望まれます。

 加えて大統領選挙を控えての米国の影響力の低下、反面、政治的、経済的、軍事的優勢を背景とした中国の影響力の増大、ロシアの進出などが複雑に絡み合って国際情勢はますます流動的複雑化する傾向に陥るでありましょう。

 一方国内にあっては、引き続き一強多弱の安定した政治情勢ではありましょうが、本年夏実施される参議院選挙は選挙権年齢引き下げでの初めての選挙であり、その推移は予断を許さないものがあります。

 しかしその中にあっても憲法改正の機運はさらに熟し、より具体的なものとなることが望まれます。連盟としても設立以来の悲願である自主憲法制定に向けて活動を活発化するようさらなる精進努力を致したいと考えております。

 経済的には三本の矢に基ずくアベノミクス経済の推進が図られるでありましょうが、TPP政策の推進、消費税導入の影響等も絡んで経済情勢は楽観を許さないでありましょう。

 社会的には情報の多量活発化、個人の文化価値観の多様化、社会的風潮の複雑化などにより社会情勢はますます混沌とすることもなしといたしません。

 かかる複雑流動化する国内外情勢下にあっても日本郷友連盟は初心を忘れず、約六十年の間粛々として行動してきた「国防思想の普及」、「英霊の顕彰」、「良き歴史伝統の継承」という活動の三本柱を引き続き継続するとともに、自主憲法の制定の実現に向けての活動を推進する所存であります。

 皆様の本年ますますのご健勝ご活躍を祈念申し上げますとともに連盟に対するご支援ご協力をお願い申し上げ、新年のご挨拶といたします。




      「戦後七十年に想う」 (自主憲法制定の促進を)

                                    会長  寺島 泰三

 七十年前の昭和二十年八月十五日、私は旧制中学校の一年生でありました。
現在の北朝鮮のとある中学校の校庭で終戦の詔勅を拝聴しました。
汗が滴り落ちる暑い日でした。
セミの鳴き声とラジオの雑音で良く聞きとれませんでしたが「耐えがたきを耐え、忍びがたきを忍び」と云う箇所だけはなぜか明瞭に聞き取れたことを今でもはっきりと記憶しています。

 先の大戦では我が国の行く末を案じ、日本の未来に期待したまま二百三十万人を超す多くの若者が悠久の大義の下、尊い命を国に捧げられました。

 戦後我が国は国民の勤勉さもあって、経済的には奇跡的な復興を遂げ世界有数の経済大国へと発展しました。
しかしその一方にあって苛酷な占領政策の徹底や敗戦の反動などから公を軽んじ誤れる個人主義や自由主義が横行し、我が国古来の歴史や伝統良俗などがなおざりにされてきた感は否めません。

 かかる現在の日本の姿は英霊の眼にどのように映っているでありましょうか。
果たして英霊が望み期待したような日本になっているでありましょうか。
内心忸怩たるものを感じます。

 ある戦争未亡人が「かくばかり醜き国になりぬれば捧げし人のただに惜しまる」と詠まれたようなことになってはならないと思います。

 かつて終戦五十年には「村山談話」が、そして終戦六十年にはそれを継承した「小泉談話」が発表され、内外に大きな波紋を巻き起こすとともに我が国の進路に大きな禍根を残しました。

 終戦七十年の本年八月には安倍首相も談話を発表されるでありましょう。
しかしながら去る四月の米国上下両議院の演説や五月のアジア安全保障会議における演説から伺う限り、植民地支配や侵略、謝罪やお詫びといった従来の文言を継承することなく、未来志向に徹し積極的平和主義の下、世界の平和と安定に貢献していく日本の進むべき道をしっかりと表明していただけるものと確信しております。

 現在国会では安全保障関連法案が審議中であり、限定的ではあるものの集団的自衛権の行使を認め、従来懸案であった諸々の制約を緩和するなどまさに画期的とも云うべき法案であり、我が国が国際社会において普通の国として活動するためにもぜひ必要な法律であると思います。
議論は尽くさなければなりませんが戦争法案であるとか憲法違反であるとかの神学論争でなく、現実に即した活発な論議の下今次国会での成立を期待したいものです。

 さて、これからの我が国の最大の懸案は「自主憲法の制定」でありましょう。
世界に誇れる憲法であるとか永年にわたり定着しているとか、現憲法を支持する声も少なくありませんが、しょせんは占領軍によって短期間に押し付けられた憲法であり、日本国民不在の憲法であったことは紛れもない事実であります。

 日本国民によって日本国自身の手で憲法を制定することこそ戦後レジームからの脱却にほかなりません。
もとよりそのためには国内的にも国際的にも相当のエネルギーを必要とするでありましょう。
しかしそれなくして「美しい誇りある日本の再生」の道はないと確信するものであります。

              (平成二十七年七月三十一日記)

 
         日本郷友連盟 平成27年度定時総会 式辞

 薫風爽やかな本日、ここに木原防衛大臣政務官殿をはじめ内外多数のご来賓のご臨席を賜り、また全国各地から多くの会員のご参集を得て、平成二十六年度一般社団法人日本郷友連盟の通常総会を挙行出来ますことは誠に喜ばしく関係各位に対しまして心から厚く御礼申し上げる次第であります。
 
 先ず以て去る四月八〜九日、畏くも天皇皇后両陛下におかせられましては南太平洋のパラオ共和国を御訪問あそばされ、先の戦争において遥か南方の地で散華された多くの英霊の御霊に対し追悼の誠を捧げられました。
英霊をはじめ戦友やご遺族の方々の感激は一入のものであったろうと思いますし、また日本国民の多くが大御心の忝さに感動したのであります。

 さて、本年は大東亜戦争終結七十年と云う節目の年に当たります。
戦争によって国土は灰燼と帰し最早立ち上がることは出来まいとまで云われた日本が戦後先人たちの懸命な努力と精進によって現在のような平和と繁栄を享受しうるようになりました。
今日に生きる私たちはこれら先輩諸氏に心からの感謝を申し上げますとともに、後世に繋ぐよう心掛けなければならないと思います。

 我が日本郷友連盟も昭和三十一年創設以来約六十年、自主憲法の制定を究極の目標に、国防思想の普及、英霊の顕彰、良き歴史・伝統の継承を連盟活動の三本柱として「誇りある日本の再生」を目指し国民運動を展開して参りました。

 この間における多くの諸先輩の熱烈なご活躍に深甚なる敬意と謝意を申し上げますとともに、私どもの活動を陰になり日向になり温かいご支援を頂いております防衛省をはじめ関係諸団体、関係各位の皆様方に対し心からの感謝を申し上げるものであります。

 さて、現下の国際情勢は正に混沌としており、世界平和とか安寧と云った状況には程遠いものがあります。

 なかでも中東やアフリカなどでは所謂イスラム国を始め種々様々な過激派組織が活動を活発化しており、宗教的、宗派的、民族的、政治的或いは地域的対立など激化の一途をたどっております。

 また、クリミア半島のロシア併合、南シナ海での中国の一方的行動など大国の力による現状変更などが多く見られ、米国の影響力の相対的低下と相まって国際的緊張はますます強まる傾向にあります。

 一方、我が国を巡る情勢も予断を許さないものがあります。
強大な軍事力を背景に自己の野望を正当化しようとする中国の海洋進出、国連決議に反し核ミサイル開発を継続している北朝鮮の動向、近年とみに活動を活発化している極東ロシア軍の動き、さらには日本を非難して止まない韓国の言いがかりなど正に四面楚歌と申しても過言ではありません。

 他方我が国内に目を転じますと安定した自公連立政権のもと、所謂アベノミクス効果によって好転しつつある経済情勢と相まって全般的に国民の間にやや明るい兆しが見えているのはご同慶の至りであります。

 中でも国防の観点からは、一昨年の国家安全保障戦略、防衛計画の大綱、中期防などの策定に引き続き、昨年からは永年の懸案であった集団的自衛権の解釈の変更に取り組み、限定的ではありますが与党合意のもと法律の制定が期待され、また十九年ぶりに日米防衛協力のための指針所謂ガイドラインが改定され、日米間の絆がより強力になったことは誠に喜ばしいことであります。

 防衛予算も厳しい財政状況下に拘わらず僅かではありますが増加傾向にあることは評価し得るところであります。

 然しながら我が国周辺の状況や自衛隊の任務の拡大を考慮するとき現状で十分なりや一抹の不安を感じざるを得ません。
更なる国防費の増額及び自衛官の人員増が期待されます。

 安倍総理は一昨年十二月靖国神社に参拝されてから今日まで真榊料は奉納されておりますものの直接参拝はなされておりません。
諸般の情勢これを許さざるものがあることは理解するものでありますが、首相の靖国神社参拝はあくまでも我が国日本の国内問題であり他国の理不尽な干渉によって左右されてはなりません。

 安倍総理には是非毅然として継続して靖国神社に参拝頂き、閣僚及び国会議員本人の参拝と相まって天皇陛下御親拝の途を啓かれんことを切望するものであります。

 昨年夏、朝日新聞が所謂従軍慰安婦に関する記事を訂正削除いたしましたが、我が国の正しい歴史認識が如何に歪められて来ているかを如実に表したものと云えましょう。

 本年は中学校歴史教科書改定の年に当たります。
各社の教科書もかなり良い方向に改善されつつあるように見受けられますが未だ不十分な点も少なくありません。
我が国の未来を背負って立つ青少年に誇りある日本を認識して頂くためにも正しい歴史認識に関し私どもは従来以上に関心を深めることが肝要であると思います。

 連盟の創設以来の悲願とも云うべき自主憲法の制定、憲法改正につきましてはこの数年種々論議がなされ、自由民主党においては憲法草案を発表され、国会では憲法審査会が開催されるなど確実に前進しつつあります。
然しながらその勢いは必ずしも強くなく、国民の意識も未だ十分とは言えない状況であるのは残念に思います。

 占領軍によって押し付けられた現在の憲法を日本国民の手で改正し、日本国、日本民族の矜持を取り戻すことは戦後レジームの脱却のためにも最も肝要であり、憲法改正なくして戦後は終わらないと云えましょう。

 そのためにはこれからの一〜二年が重要であります。
連盟は志を同じくする関係団体と緊密な連携のもと、従来にも増して活動を推進して参る所存であります。

以上所信の一端を申し述べました。

 我が国を巡る情勢はますます厳しく予断を許しませんが連盟は初心を忘れず、誇りある日本の再生のため従来以上の活動を継続推進することを誓うものであります。

 会員皆様のより一層のご精進を期待するとともに、関係の皆様のますますのご支援ご協力をお願い申し上げ、式辞といたします。

       平成二十七年五月二十二日

                             一般社団法人日本郷友連盟
                                   会長   寺島泰三



            平成二十七年 年頭の辞 

                         日本郷友連盟 会長 寺島 泰三

 新年明けましておめでとうございます。
輝かしき平成二十七年、皇紀二千六百七十五年の初春に当たり謹んで新春のお慶びを申し上げます。

 一昨年十二月傘寿をお迎えあそばされました天皇陛下に引き続き昨年十月には皇后陛下におかれましても目出度く傘寿をお迎えあそばされました。
誠に悦ばしき限りでありまして日本国民挙って慶賀申し上げますとともに皇室の皆様方の本年ますますの弥栄ご繁栄を衷心より祈念申し上げたいと存じます。

 また、祖国日本より遥か遠い南スーダンやソマリア沖、アデン湾などで過酷な条件下にも拘らず黙々と任務を遂行され、さらには緊張いや増す我が国周辺海空域において昼夜を分かたぬ活動、国内にあっては御嶽山、広島をはじめ多くの災害に懸命な救助活動を実施されるなど我が国の平和と安定のため御活躍頂いている陸海空自衛隊員の皆様のご努力ご精進に対し心からなる敬意と感謝を申し上げるものであります。

 さて、現下の国際情勢は数年前から継続している、所謂「アラブの春」と称される各地での紛争は鎮火することなくますます激化傾向にあり、またイスラム国に代表される従来とは異なる団体の出現などによりますます混迷の度を深めております。

 東西両陣営の狭間にあって惹起したウクライナ紛争をはじめ地球上には未だ多くの紛争衝突が後を絶たず、エボラ出血熱に代表される各種災害の頻発、加えてもはやアメリカは世界の警察国家に非ずとのオバマ大統領の発言に見られる如く米国の世界に対する影響力の低下、反面中国ロシアの影響力の増大等と相まって今後の国際情勢はますます混沌複雑化することが予想されます。

 我が国周辺においては、中国は例年二桁の伸びを示している国防予算を基にした強大な軍事力を背景として、主として我が国南西方面の海空域において国際法を無視した威嚇や恫喝を含む軍事的活動を活発化し、正に一触即発の状態に近いと云っても過言ではありません。

 また最近にあっては尖閣諸島付近や小笠原、伊豆諸島沖に多くの民船が出没し我が領海を侵犯するなどいわゆるグレーゾーンと云うべき海空域において我が国の平和と安全を脅かし主権を侵害する行為が多発しているのは誠に遺憾であり看過できないところであります。

 他方、北朝鮮は非情にも我が同朋を拉致して恬淡として恥じることなく、しかも国際世論に反して核ミサイルの開発を継続推進する等、その動向には格段の注意が肝要であります。

 さらに極東ロシアにおいては従来見られることのなかった大規模の統合された軍事演習を実施する等、その動向態様にも十分注視する必要性を痛感するものであります。

 かかる我が国周辺の緊迫した状況下において、日本のとるべき道は自主防衛力の強化、日米安保体制の進化、近隣諸国との連携が重要であることは申すまでもありません。

 この二年間、安倍政権は絶対的多数の安定したかつ一強多弱の政治状況のもと、積極的外交主義や所謂アベノミクスによる経済の回復など見るべき成果を我が国にもたらしてきたことは誠にご同慶のいたりであります。

 特に国防の観点からは国家安全保障会議の設置、国家安全保障戦略の策定、特定秘密保護法の制定、新しい防衛計画の大綱の制定、中期防の策定等に引き続き、昨年においても武器輸出三原則に代わる防衛装備移転三原則の制定、さらには極めて限定的ではありますが永年の懸案事項であった集団的自衛権の解釈の閣議決定を為されるなど、正に画期的と申しても過言ではない各種施策を実現されましたことは大いに評価すべきであります。

 しかしながら所謂グレーゾーンに対する我が国の対応、集団安全保障における日本の態度、日米防衛協力のガイドラインなど課題も依然山積していますし、また今年最大の課題は集団的自衛権の法的整備でありましょうし、さらには自主憲法の制定、国防軍の創設と云った戦後の最重要課題も目前に横たわっています。
国防力の充実強化には更なる努力を願って止みません。

 他方、昨年安倍首相は真榊料は奉納されたものの私どもが渇望して止まない靖国神社への参拝は実現することが叶いませんでした。
国内外諸般の情勢から逡巡されたものと一応理解するところではありますが、参拝の是非はあくまで我が国の内政問題であるとの認識のもと、わだかまりなく首相の靖国参拝が継続的に実現され、天皇陛下のご親拝の途を開かれんことを期待するものであります。

 一方において我が国は少子高齢化による諸々の歪が顕著となりつつあり、また親殺し子殺しや無造作な殺人事件も後を絶たず、加えておれおれ詐欺など他人の善意に付け込むが如き事件も頻発している現在の社会風潮は、誠に憂うべき状況にあると申しても決して過言ではありません。

 これらは行き過ぎた個人主義の偏重これによる家庭主義の弱体化、金銭至上主義による弊害などが原因の一つとして挙げられましょうが、そのためにも教育の充実強化は喫緊の最重要課題であります。

 幸い近年において道徳教育の重要性が指摘され、その教科化が図られつつあり、また歴史教育において日本史の必修が叫ばのれるなど逐次改善の実を挙げているのは誠に喜ばしい限りであります。
教育の充実こそが国家百年の計、我が国将来の礎であることに想いを致し、更なる前進を期待するものであります。

 昨年末にわかに衆議院の解散総選挙が実施されることとなりました。

 本年は新たな政権、新たな政治体制の下で我が国は船出することとなります。
内憂外患ともに厳しい情勢ではありますが、新政権にあっても日本の針路のかじ取りを誤ることなく国政万般にわたって精進されることを期待するものであります。

 日本郷友連盟は創設以来、国防思想の普及・英霊の顕彰・歴史伝統の継承助長を柱として愚直に活動を継続して参りました。
本年は終戦七十周年の節目の年に当たります。
戦後の長い期継続的に間を通じての連盟の活動が些少なりとも我が国の発展に寄与し得たとするならば望外の幸せと申すべきでありましょう。

 本年若干の態勢変更はありますが連盟は引き続き従来の活動を継続推進して参る所存であります。

 関係各位のご支援ご協力を切にお願い申し上げ新年の御挨拶といたします。



          日本郷友連盟 平成26年度定時総会 式辞

 薫風爽やかな本日、ここに木原防衛大臣政務官殿をはじめ内外多数のご来賓のご臨席を賜り、また全国各地から多くの会員のご参集を得て、平成二十六年度一般社団法人日本郷友連盟の通常総会を挙行出来ますことは誠に喜ばしく関係各位に対しまして心から厚く御礼申し上げる次第であります。

 先ずもって昨年十二月天皇陛下におかせられましては目出度く傘寿をお迎えあそばされ、また本年十月には皇后陛下も傘寿をお迎えあそばされます。
加えて本年はご成婚五十五周年の節目にあたられます。
誠に悦ばしき限りであり、天皇皇后両陛下をはじめ皇室皆様の今後ますますの弥栄ご繁栄を衷心よりご祈念申し上げたいと存じます。

 また今日只今、この時においても遠くアフリカやインド洋をはじめ世界各地において、また近年特に波風の高い我が国周辺海空域、さらには日本全国各地において黙々として崇高かつ苛酷な任務に従事されている陸海空自衛隊員の皆様のご活躍ご奮闘ご精進に対し深甚なる敬意と謝意を表するものであります。

 さらにはお国のため尊い命を捧げられた二百四十六万余柱の御英霊の御霊ならびに千七百余柱の殉職自衛隊員の御柱に対しまして深甚なる敬虔の誠を捧げたいと存じます。

 さて、日本郷友連盟は昭和三十年に日本戦友団体連合会として結成され、翌三十一年には防衛庁を監督官庁とする社団法人日本郷友連盟として認可され、爾来今日まで幾多の変遷をたどりながら現在の一般社団法人へと移行して参りました。

 当初は文字通り軍歴関係者主体の団体でありましたが、現在は時代の変化に伴って経歴に拘らず志を同じくする者を広く結集した国民運動団体として今日に至っております。

 この間、連盟は終始一貫揺るぐことなく国防思想の普及、英霊の顕彰、歴史伝統の継承助長を三本柱として誇りある日本の再生のために活動を継続推進して参りました。

 この半世紀以上に亘る間、全国各地において弛まぬ活躍を続けてこられた先輩の会員各位のご努力に対し満腔の敬意を表しますとともに、私どもの活動を形而上下にわたってご支援いただいております関係各位に対しまして心から厚くお礼申し上げます。

 さて、現下の国際情勢は大規模な戦争状態こそ生起していないものの、主としてアフリカ、中東の各地において政治的経済的、宗教的、民族的対立などの理由による局地的紛争は後を絶たず国連や米国の影響力の低下、ロシア、中国の台頭などの国際パワーバランスの変化とも相まって局地紛争はむしろ増加傾向にあると云っても過言ではありません。

 アジアにおいても、南シナ海における中国とアセアン諸国との間の領土的資源的確執はますます増大傾向にあり、予断を許さないものがあります。

 我が国周辺にあっても東シナ海、特に尖閣諸島付近における中国の不法不当な言動は目に余るものがあり、また韓国による竹島やロシアによる北方四島など我が国固有領土における不法占拠状態も継続しており、さらには北朝鮮による核ミサイルの開発保有、拉致被害者救出の未解決など独立国家日本にとって看過し得ない由々しき問題が横たわっております。

 さらには国際テロやサイバー攻撃などが新たな脅威リスクとなっており、今後の世界情勢アジア情勢は正に混とんとして不安定な状況が継続すると予想されます。

 一方国内にあっては、安倍政権の実現によって政治的経済的にはやや改善傾向にあり、また今から六年後の二〇二〇年東京オリンピック開催の決定もあり、未来に向けてやや明るい兆しが見え始めてきたことは同慶の至りであります。

 特に国防問題については日本版NSCとも云うべき国家安全保障戦略会議の設置、特定秘密保護法の制定、国防の基本方針に代わる国家安全保障戦略の策定、新たな防衛計画の大綱の制定、防衛力整備五ヵ年計画の改定あるいは防衛装備移転三原則の制定などなど精力的に具現化し、また継続して低下傾向にあった国防予算を僅かずつではありますが増加させる等、正に見るべき成果を挙げられ、さらには懸案であった集団的自衛権の解釈の変更、日米安保体制の強化のための日米ガイドラインの改定などに意欲的に取り組んでいることは我が国にとって誠に喜ばしい限りであります。

 安倍総理はまた昨年末公約通り靖国神社に参拝されるとともに、例大祭等には真榊料を奉納され、英霊に対する尊崇の念を表されました。
中国や韓国の内政干渉とも云うべき非難中傷にも動じることなく毅然としてなされた行動は一国の総理として当然とはいえ深い敬意を表したいと存じます。

 願わくば是非この方針を継続して頂き、天皇御親拝の途を啓かれるよう期待するものであります。

 然しながら一方において、東日本大震災や原発事故の復旧復興は依然として不十分でなお一層の努力を傾注することが望まれますし、必然的な少子高齢化対策、自殺者や凶悪犯罪の増加などへの対策もより重要であります。

 加えて公より個を重視する思想の偏重や良き家族制度を崩壊するが如き各種政策の是正、とりわけ我が国の未来を形成する歴史教育や道徳教育の重視など誇りある日本の再生に向けて私どもは一層の努力精進を重ねることが肝要と思う次第であります。

 そのためにも憲法改正こそ我々が今後最も重視して対応する根本的かつ喫緊の国民的課題であると考えます。

 連盟は設立以来自主憲法の制定を強く標榜して参りましたが、近年憲法改正の機運がより増大し内容や改正時期など具体的に進展していることは我が意を得たりの感を強くするものであります。是非近い将来において憲法が改正され、そして国防軍が創設され、文字通り戦後体制を収束しうるよう期待するものであります。

 日本郷友連盟は微力ながらこれら諸問題に真摯に向き合い、日本の輝かしい未来に貢献すべく今後とも全力を傾注して参る所存であります。

 関係各位におかれましては、従来にも増してより一層のご支援ご協力を賜らんことをお願い申し上げる次第であります。

 終わりに重ねて本日の式典に錦上花を添えて頂いたことに感謝申し上げ式辞といたします。

      平成二十六年(皇紀二千六百七十四年)五月二十三日
                   一般社団法人日本郷友連盟会長    寺島泰三



         
平成二十六年 年頭の辞 

                         日本郷友連盟 会長 寺島 泰三

 明けましておめでとうございます。
 輝かしい平成二十六年、皇紀二千六百七十四年の新春を迎えるに当たり謹んで初春のお慶びを申し上げます。

 先ずもって私ども日本国民に対しあまねく慈しみを与えて下さっております天皇皇后両陛下をはじめ皇室皆様方の本年もお変わりなきご繁栄弥栄を祈念申し上げたいと存じます。

 また海賊対処のためソマリア沖やアデン湾で、さらには国連のPKOの一員として南スーダンにおいて祖国を遠く離れ苛酷な条件下で任務を遂行され、そして昨年末よりはフィリピンのレイテ島等において千名を超える規模で災害救援に従事されている陸海空自衛官の皆様に対し、さらには尖閣列島をはじめ我が国周辺地域において、そして伊豆大島をはじめ国内の災害派遣や訓練等日夜黙々として任務遂行のため活躍を頂いている皆様に対し心から深甚の敬意と感謝を申し上げます。

 さて昨年は世界の多くの国々において指導者の交代が行われ新たな世界の体制の構築も期待されたのでありますが、シリア、イランをはじめ主としてアフリカ中近東地域において宗教的、歴史的、領土的、あるいは政治経済的な要因による紛争や衝突は後を絶たず、むしろより尖鋭化激化している現状にあり、加えて米国の国際的指導力の陰りあるいは中国、ロシアなどの国際影響力の増大等もあって国際情勢はますます混沌として将来を見通すことが困難となっております。

 一方我が国周辺地域、特に東アジアにおいてはますます緊張の度が増大しつつあります。すなわち中国においては新たに国家主席に就任した習近平政権は増強の著しい軍事力を背景に我が国をはじめ近隣諸国に対し傍若無人とも云うべき威圧外交、軍事的恫喝を繰り返しており、特に昨年十一月末には我が国固有領土である尖閣列島上空を含む広大な空域に独断で防空識別圏を拡大し日米両国をはじめ周辺諸国との間に緊張を増大しておりますことは、誠に一方的かつ理不尽な行為であり、断じて看過出来ないことであります。

 また韓国においては朴槿恵大統領が誕生し、新たな日韓関係も期待されたのでありますが、朴大統領は就任直後から日韓併合などの歴史問題やいわゆる慰安婦問題などを殊更誇張非難し続けており、日韓関係はむしろ悪化傾向をたどっていると申しても過言ではない現状にあります。

 他方、北朝鮮は依然として核ミサイルの開発に積極的であり周辺諸国に緊張をもたらしておるなど、我が国周辺の情勢はまさに混沌としております。

 このような情勢、特に緊張した極東東アジア情勢は本年も継続されるであろうと推察されます。我が国としてもかかる緊迫した状況のなか国益を見据えた毅然とした対応が望まれます。

 一方国内に目を転じますと、昨年は伊勢神宮と出雲大社の式年遷宮や富士山の世界遺産登録など日本の歴史伝統の重さを感じた年でありましたし、さらには二〇二〇年東京オリンピックが決定し未来へ夢を繋ぐ記念すべき年となりました。
 また一昨年末安倍政権が誕生してから今日まで約一年が経過しましたがこの間の我が国の変化は目を見張るものがあります。

 いわゆるアベノミクスによる経済の再生は各方面に活況を呈し、政治的には衆参両院においての多数を背景に決められる政治を着実に実行に移しつつあり、日本全体に明るさと活気が見られるようになりましたことは誠に喜ばしいことでありました。

 国防安全保障に関しても昨年末には懸案のいわゆる国家安全保障会議設置法および特定秘密保護法が制定され、さらには防衛計画の大綱の見直し、中期防衛力整備計画の策定等今後の国防安全保障の基本的方向を明確にされ、さらに平成二十六年度防衛関係費は昨年に引き続き増額されるなどまさに決める政治を実行されたことは画期的なことでありました。

 しかしながら防衛安保関連の懸案事項はいまだ山積しており今後なお一層の努力が望まれましょう。

 すなわち集団的自衛権の解釈の変更、国際平和協力活動における武器使用権限の拡大、日米安保ガイドラインの改定による日米安保体制の強化など等閑に出来ない喫緊の課題が多く存在しているのであります。

 また、国際環境や我が国周辺情勢の変化によって任務が拡大され多忙を極めているにも拘らず、これに見合う自衛隊員の処遇問題は必ずしも十分とは言えず乖離が見られるのは残念であります。

 さらにに申せばその後には憲法の改正、国防軍の創設といった戦後最大最重要の課題が横たわっております。

 安倍政権の国防安全保障に対する態度には大いに評価するものでありますがさらなる躍進を期待して止みません。

 安倍総理は前政権時靖国神社に参拝しなかったことは痛恨の極みだと述懐されました。しかしながら就任以来昨年秋の例大祭まで靖国神社への参拝をなされていないのは諸般の事情があるとはいえ甚だ残念に思います。

 祖国のために尊い命を捧げられた英霊の御霊に尊崇の念を抱き、敬虔の誠を捧げるのは国家国民として当然の義務であり世界の常識であります。一部の近隣諸国の非難中傷を恐れることなく、今年こそ毅然として参拝を頂き、天皇陛下のご親拝の道を啓いて頂くよう切望するものであります。

 さて昨今の社会風潮を見るとき人間として誠に嘆かわしい状況に愕然とするものを覚えます。

 すなわち、軽率な殺人などの悪質犯罪や老齢に付け込む経済犯罪の増加、三万人を超える自殺者、青少年に見る風紀の紊乱、あるいは家庭破壊を企図しているが如き諸施策の数々など、日本民族の誇りが見失われつつあるように思われてなりません。

 そのためには教育の再生が最も肝要と考えます。現政権も歴史教育や道徳教育について関心を高め種々施策されていますがいまだ十分とは言えず、さらなる前進を期待して止みません。

 日本郷友連盟は創設以来五十有余年、終始一貫自主憲法の制定、国防軍の創設を提唱し、国防思想の普及、英霊の顕彰および歴史伝統の継承助長を柱とし、「誇りある日本の再生」を目指して活動を継続して参りました。

 この一年我が国の状況はようやく連盟の期待する方向へ進みつつあるように感じられます。

 本年も多難な年と思われますが、連盟は自信を持って引き続き従来にも増した活動を継続して参る所存であります。

 会員をはじめ関係各位の本年のご健勝を祈念いたしますとともに連盟に対する変わらぬご支援ご協力を切にお願いし、新年のご挨拶といたします。



          日本郷友連盟 平成25年度定時総会 式辞

 本日ここに佐藤防衛大臣政務官を始め、多くのご来賓のご臨席を賜り、また全国各地から会員多数のご参集を得て、平成二十五年一般社団法人日本郷友連盟の総会を挙行出来ますことは誠に喜ばしく、関係各位に対しまして心から厚く御礼申しあげる次第であります。

 先ずもって畏くも天皇陛下におかせられましては本年十二月傘寿をお迎えあそばされます。
誠に悦ばしい限りであり国民挙って慶賀申し上げますとともに御皇族皆様のますますのご繁栄、弥栄をご祈念申し上げたいと存じます。

 また、今日只今この時においても我が国の安全保障国防のため、国内外において厳しい環境下にあって黙々として苛酷な任務に従事されている陸海空自衛隊員の皆様のご精進ご苦労に対しまして深甚なる敬意と感謝の念を表するものであります。

 さらに祖国日本のために尊い命を捧げられた二百四十六万余柱の英霊の御霊および千七百余柱の殉職自衛隊員の御霊に心から敬虔の誠を捧げるものであります。

 さて、連盟は昭和三十一年内閣総理大臣認可の社団法人として発足以来五十有余年、幾多の変遷を経て今日の一般社団法人移行に至るまで「誇りある日本の再生」を旗印に終始一貫国防思想の普及、英霊の顕彰及び歴史・伝統の継承助長を活動の根本精神として各地において活動を継続して参りました。

 創設当初の会員はそのほとんどが旧陸海軍軍人経験者で構成されていましたが、逐次志を同じくする者の国民運動団体として進化を重ね今日に至っております。
 この間における防衛省はじめ関係各方面からの絶えざるご支援ご協力に対しまして厚く御礼申しあげる次第であります。
 また創設以来献身的に連盟の活動に尽くして来られた多くの会員の皆様のご努力ご精進に対し、深甚なる敬意と心からの感謝を申し上げます。

 さて皆様ご承知のとおり昨年十二月民主党から自由民主党へと政権が交代し、新たに再び安部晋三総理の登場となりました。
それから僅か半年でありますが我が国の状況は劇的に変化しつつあるように感じられます。
すなわち「誇りある日本を取り戻そう」をモットーに高い支持率を背景にいわゆるアベノミクス効果で停滞傾向の長かった日本の経済を活性化させ、防衛問題に関しても十数年ぶりに防衛関係費を増額し、さらに防衛計画の大綱や日米防衛ガイドラインの見直し、日本版NSCの創設さらには集団的自衛権の見直しなど次々に新しい施策を打ち出しているのは当然のこととはいえ誠に悦ばしい限りであります。
更には教育問題に関してもいじめの解消や教育委員会制度の改革、学力向上施策など将来に向けての有効な施策を推進され、我が国将来の国力の増進を図られていることなどご同慶の至りであります。

 本年春の靖国神社の例大祭には安部内閣総理大臣から真榊が奉納されるとともに麻生副総理をはじめ四人の閣僚が靖国神社に参拝されたのは画期的なことでありました。
望むべくはなるべく近い将来に近隣諸国の謂れなき非難中傷に怯むことなく総理大臣自ら参拝して頂けるようそして天皇陛下の御親拝への道を開かれるよう期待したいと思います。

 連盟はまた創設以来一貫して「自主憲法の制定、国軍の創設」を標榜して参りました。
昨今俄かに憲法改正の機運が盛り上がり、各方面から改正案が提案され、また憲法第九十六条の改正など具体的議論がなされ始めたのは当然のこととはいえ将来の我が国の行く末にとって極めて有意義なことと思います。
願わくばなるべく早期に憲法改正が実現し、占領憲法の汚名を払拭し、真に日本国民自身の手による日本国憲法の制定を切に望むものであります。

 しかしながら一方我が国周辺においては、膨張を続ける軍事力を背景に我が南西諸島特に尖閣列島周辺において執拗かつ傍若無人に活動を継続している中国海軍力の跳梁跋扈、また核ミサイル発射を匂わせ恫喝を繰り返す北朝鮮の動き、さらには近年とみに活発かつ増加傾向にある極東ロシア軍航空機の活動など我が国の安全保障上由々しき状況が出現継続しておりますことは誠に遺憾と云わざるを得ません。
 また、我が国固有の領土である北方四島、竹島問題あるいは北朝鮮による拉致問題など我が国の国益を害している課題も未解決のままに終始しているのは甚だ残念なことであります。

 もとよりこれらの問題は一朝一夕に解決できるものではありませんが我が国の国益を維持しつつ毅然として粘り強く解決の道筋を開かれるよう期待して止みません。

 我が国の現状は決める政治の出現によってやや明るい兆しが見えてきた感がありますが、懸案事項はまだまだ山積しておりその解決には日本国民の覚悟のほどが必要であります。

 東日本大震災の復旧復興も各方面の努力により逐次進捗しているものの未だ道のりは遠いものがあり、また我が国にとって極めて重要な原発問題の解決に関しても国家としての意思決定が見られておりません。

 軍事的にはさらなる防衛力の増強のほか、集団的自衛権の解釈問題、恒久法の制定、武器使用権限の拡大、日米安保体制の深化などなど早急な解決が望まれるところであります。

 またいわゆる東京裁判史観に害された誤まった歴史認識の払拭改善、欠如している公共心道徳心の涵養など解決すべき課題は枚挙に暇がありません。

 かかる我が国の現状を考えるとき、連盟の活動は従来にも増して重要であると考えております。
もとより日本郷友連盟は微力ではありますが今後とも日本の未来のため、日本人の若者の将来のために精進を重ねたいと決意を新たにするものであります。
今後とも我が日本郷友連盟に対し温かいご支援を賜りますようお願い申し上げ、かつ会員の一層の精進努力をご期待申し上げ式辞といたします。

                             平成二十五年五月二十二日
                                 一般社団法人日本郷友連盟
                                             会長  寺島泰三


               


         平成二十五年 年頭の辞

                         日本郷友連盟  会長 寺島 泰三
 

 明けましておめでとうございます。
 平成二十五年(皇紀二千六百七十三年)の輝かしい新春を迎えるにあたり、謹んで新年のお慶びを申し上げます。

 先ずもって本年12月には目出度く傘寿をお迎えあそばされます天皇陛下を初め、皇室の皆々様の弥栄ご繁栄を心からご祈念申し上げたいと存じます。

 また、国内外において昼夜を分かたず日本の平和と安定のためご苦労を頂いておる陸海空の自衛隊員の皆様のご活躍ご精進に対し、深甚なる敬意と感謝を申し上げるものであります。

 さて、日本郷友連盟は昨年4月、一般社団法人の認可を得て、新たなスタートを切ったのでありますが、各県郷友会及び会員皆様のご支援ご協力により円滑に移行し、引き続き従来からの活動も継続推進することが出来ました。ここに関係各位に対し改めて厚く御礼申し上げる次第であります。

昨年を振り返りますとは国際的にも国内的にも多くの課題が解決されず、ストレスのたまったと云える一年でありました。

 即ち、国際的にはイランの核開発容疑、パレスチナ問題、民族的、宗教的紛争の絶えないアフガンやアフリカ情勢さらには欧州を初め世界的な経済の混乱などなど世界情勢は正に混沌として先の見え難い状況であったと云えましょう。

 一方、国内にあっては大いなる論争を巻き起こした消費税法案は辛うじて何とか成立したものの、東日本大震災の復旧復興は遅々として進まず、また政治的な対立混乱によって解決すべき多くの課題の殆どが未解決のまま無為に過ぎたことは我が国の現在及び将来にとって甚だ残念なことでありました。

 加えて我が国周辺においては、メドベージェフロシア首相の我が北方四島への訪問、8月には李明博韓国大統領の我が国固有の領土竹島への不法不当な上陸や、さらには私どもが等しく敬愛して止まない天皇陛下に対する非常識な侮蔑的暴言もあり、国民を大いに憤激させたのでありました。

 更に南方海域においては我が固有の領土である尖閣列島周辺において中国の艦船が連日不当な遊弋を執拗に繰り返し、時折は我が領海を侵犯するなどその理不尽な行動は甚だ遺憾と云わざるを得ません。

 しかし、これらの我が国周辺の事象を通じて私ども日本国民は改めて国家、国益や領土領海等について思いを強くさせられ、従来のような曖昧な対応でなく、毅然とした態度で事に処することの重要性を認識させられたのでありました。

 さて、昨年から今年にかけてロシアにおいてはプーチン氏が再度大統領に選任され、米国においてはオバマ大統領が再選、中国にあっては新たに習近平氏が中国共産党総書記に就任、さらには韓国大統領の交代など、我が国に影響大なる各国首脳の顔ぶれが大きく変動しました。

 日中及び日韓関係が必ずしも良好と云えない今日、これら首脳の交代が今後国際社会或いは我が国にとっていかなる影響変化をもたらすか慎重に注視する必要がありましょう。

 一方我が国においても3年余続いた民主党政権が終りを告げ、新たな政権が発足いたしました。
閉塞気味であった我が国の政治経済や外交安全保障問題、混迷の度を深くしつつある教育や社会問題など正に懸案は山積していますが、戦後レジュームから脱却し、美しい日本を取り戻すよう蛮勇を奮って対応するよう新政権には強く望みたいと思います。

なかでも国防力の充実は喫緊の課題の一つであります。
 この23年間に30倍に膨張した中国の軍事力の増強と飽くなき海洋進出の状況、国際的非難を浴びつつも核ミサイルの開発を推進する北朝鮮などは我が国の国防にとって正に重大関心事であります。

 しかしながら我が国の防衛関係費は年々減少を余儀なくされ、二十五年度予算も対前年度1.3%減の要求に過ぎず甚だ残念と云わざるを得ません。

 また、集団的自衛権の解釈の問題、国際活動における武器使用の条件の緩和、恒久法の制定、自衛官の処遇なども早急に解決すべき課題であります。
 我が信頼すべき自衛隊が事に臨んで真にその実力を発揮し得るるよう格段の充実向上を強く望むものであります。

 連盟はまた、創設以来英霊の顕彰を主たる活動の柱として参りましたが、近年六代にわたって総理大臣の靖国神社参拝が途絶えているのは甚だ遺憾であります。
およそお国のために尊い命を捧げられた英霊に対し敬虔の誠を捧げるのは近代文明国家として当然の責務であります。
心なき周辺国の内政干渉とも云うべき非難に拘泥することなく、今年こそは毅然として実現されるよう新首相には大いに期待したいと思います。

 我が国は戦後68年驚異的復興を遂げ今日に至っておりますが、昨今の社会的風潮を見るとき、日本の良さ、美しさ、日本人として残すべき文化伝統などがだんだん薄れつつあるように見受けられるのは残念に思います。
 しかも夫婦別姓に見るような家族制度の崩壊や誤れる男女共同参画、人権擁護法、外国人地方参政権問題など却って望ましくない方向へ向かっているのではないかと危惧するものであります。

 私どもは今一度温故知新、原点に立ち返って我が国の良き歴史伝統を継承助長することが大切であります。
 そのためにこそ歴史教育、道徳教育が重視されなければなりません。
所謂東京裁判史観を払拭して正しい歴史観を保持し、また占領軍によって廃止された教育勅語の精神を再起することが肝要ではなかろうかと思料するものであります。

 然しながら我が国として是正すべき根幹の最たるものは憲法でありましょう。
 連盟は創設以来自主憲法の制定を標榜して参りました。
最近憲法改正の動きがやや燭光が見えつつあるように見受けられるのは喜ばしいことでありますが、本年はこの動きがより加速するよう強く望むものであります。

 本年は十干十二支によれば「癸巳」(みずのとみ)に当たります。一説によればこの年は暗流を意味し、何か異常な状況が全体的に漂う一年とも云われており、波乱も予想されます。

 しかし、如何なる年であろうとも私どもは将来に希望を忘れず、初心に立ち返り、誇りある日本の再生のため引き続き精進を重ねたいと考えるものであります。

 会員皆様の一層の奮励奮闘を期待申し上げ、新年の御挨拶といたします。
  


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