第3・4日 母なる川インダスを遡る

3日目、4日目はベシャムからフンザ(カリマバード)まで、母なる川インダスを遡る。
早朝、宿の周りを散歩していると、水力発電所を発見した。 その割には夜中に停電になったりしたのは、どうしてなんだろうか? 「灯台、もと暗し」ということなのだろうか?

第3日目 ベシャムからチラスへ

今日はベシャムからチラスまで210km、母なる川インダスを遡る。
アフガニスタンに近い北西辺境州(Kohistan KPK 地域)を通過するため、我々の車にカラシニコフ小銃を持った警察が1名乗り込み、3つの区域をリレーで警護してくれた。 この地方の人たちは気性が荒いのだそうです。
給油に立ち寄った時に、鶏をいっぱい乗せた車がいたので写真を撮った。 そういうと、我々が食べたパキスタン料理のメインはチキンだった。 
給油も終わり、ベシャムの町を後にし、しばらく進むと、洪水の復旧作業をしている地点に到着、先ほどの鶏車両が悪戦苦闘しながら、すれ違っていた。

子供達はいつも元気で、物欲しそうな態度もなく、この様子を楽しんでいたようだった。

しばらくして、昨日あんなに快適に走っていた我々のマイクロバスの電気系統が不調になり、ハイエースのタクシーに乗り換えて、旅をつづけることになった。
この時、同乗の警察には、大変お世話になり、別れを惜しんだ。

シャイヤールの岩絵を見る

窓からはインダス川にかかる橋が見えた。この橋は日本のODAで作られたそうだ。
川幅の狭くなった所に、仏様等の岩絵が描かれていた。 昔、仏教徒がガンダーラに教えを受けるためにここまで来て、インダス川を渡るとき、増水した川の水量が減るまで待っている間に描いたと言われている。

チラスに到着
そうこうするうちに、車はチラスに到着し、ホテル・シャングリラ・インダスビューに泊まる事になった。
チラスはフンザとスカルドゥの分かれ道にあるため、スペインやイタリアやフランス等から多くのトレッキング客が泊りに来ていた。
ホテルのすぐ裏には雄大なインダス川が流れており、庭にはさるすべりやブーゲンビリア等、色とりどりの花が咲いていたが、停電とシャワー用のお湯のぬるいことは、やや残念だった。 
出発前に買ってきた懐中電灯が役に立ったのは良かったが、デジカメの充電に気を付ける必要があった。

4日目 チラスからフンザ(カリマバード)へ

さて、4日目も一日、チラスからインダス川を約230km遡り、フンザ(カリマバード)に向かう。
スタンドで燃料を入れていると、うまい具合にかっこいい若者と爺さんが現れた。
現地ガイドさんに爺さんの年齢を聞いてもらうと、「だいたい80歳ぐらいだ」という答えだった。 戸籍が整備されたのは1945年からだそうで、それ以前は、明確でないそうだ。

パキスタンで「山」と言えば
この後、川沿いに車を進めて、ナンガパルバット(8126m)の展望ポイントまで来たが、生憎、雲に隠れて見えずじまいだった。

ところで、パキスタンには8000m以上の山が5座、7000m〜8000mが35座、6000m〜7000mが83座あり、山として正式の名前がつくのは7000m以上の山だけだそうだ。
う〜ん残念! 我が日本代表の富士山もこちらに来ると無名の山になってしまうんですね。 付けたければ愛称としてローカルネームを付けて良いいそうだが・・・

更に進むと3大山脈の合流点という所に到達する。
左がヒンズークシ山脈、右がヒマラヤ山脈、奥がカラコルム(黒い砂利)山脈になります。
我々はここで右側のインダス川と別れ、ギルギット川沿いにフンザを目指した。

ギルギットに到着
ギルギット川沿いに遡り、ギルギットのホテルリビエラで昼食を摂った。
日本にいる時、このギルギットの町でテロがあったとかいうことで、心配させるような話があったが、平穏無事で、デザートにおいしいマンゴーをしっかり食べた。 そういうと、パキスタンでは、いつもデザートがおいしかったなあ。

ギルギット川はフンザ川と名前を変え、そのフンザ川沿いに遡り、チャロットという所に至った。
ここはインド亜大陸がアフリカから移動してきて、初めてユーラシア大陸にぶつかったと言われている地点で、エベレスト山でもアンモナイトの化石が出るということを聞いたことがあるので、このあたりも、昔は海底だったのだろう。


真っ白に輝くラカポシ(7788m)が出現
更に行くと、突然すごい景色が出現した。
真っ白に輝くラカポシ(7788m)で、正面に、氷河が流れてきています。 パキスタンでは、こういうのを「山」と呼ぶのでしょう。
茶店の前に、パキスタン人の家族がいたので、写真を撮らせてもらった。

休憩の後、しばらく走ると、道端にやや小粒のガーネット(ザクロ石)が無数に転がっている地点にきた。 道路工事で、山肌を削ると新しい地表にガーネットが現れるのだそうで、暫く拾っていた。
深い谷の上の、美しい棚田を見たり、ディスタギルサール(7885m)の姿を見たりしているうちに、念願のフンザの地カリマバードに到着した。

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